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ひっつき虫を集めよう!-探求型自然体験イベント「キョロロ生物部」④-

木曜日, 10月 7th, 2021

9月の「キョロロ生物部」は『ひっつき虫を集めよう!』をテーマに開催しました。ひっつき虫とは、動物の体に付着して広がる種子散布様式をもつ植物の種子(果実)のことで、種子の表面には特徴的な構造やネバネバの粘液をもち、動物の体や衣類に付きます。
自分自身がタオルを体から垂らし動物になりきり、いろいろな里山の環境を歩きひっつき虫を集め、その特徴を探りました。

最初に何種類くらいのひっつき虫が集まりそうか予想し、その後森のふち、森の中、田んぼの周り、草原を歩き回りました。

おや!さっそくタオルに引っ付き虫がつき始めましたね(ヌスビトハギ)。

タオルに付着したひっつき虫を一つ一つ取り外し、種類ごとに分類しその数を計測していきます。
どんなひっつき虫がついていたかな?



調べた結果、ヌスビトハギやチカラシバ、チヂミザサ、イノコヅチ、キンミズヒキ、ミズタマソウなど7種類のひっつき虫を集めることができました。
まとめてみると、森のふちに多かった種類や、森の中に多かった種類があったりと、それぞれ特徴を考察しました。

さらにそれぞれのひっつき虫を顕微鏡で拡大し、どんな特徴があるのかを観察しました。
小さなとげがたくさんついていたり、とげに返しがついていたりと、なぜひっつき虫が付着するのかを確認しました。

タヌキの剥製にしっかりとくっつくひっつき虫(イガオナモミ)。
動物に付着し種子散布されるということを、実際に毛皮につけてみて確認しました。

\調べるって、楽しい!/
「キョロロ生物部」は里山の生き物をテーマに、予想→調べる→考察するという科学的な思考を毎回体験し、楽しく里山の生き物を調べます。科学の考え方を楽しく学ぶ体験を通じて、子どもたちの「探究する力」の育成を目指すイベントです。結論はみんな違ってみんな良し◎です。今年度は5月からスタートし、「観察する」「数える」「比べる」などをテーマに、自分たちの手で里山の生き物を調べ、探求します。小学生以上を対象に、11月まで毎月第4日曜日(8月は第5)に開催します。生き物が好き、調べることが好き、地域の自然をもっと知りたい子どもたちのご参加をお待ちしています。

2021年のテーマ
8月:「ザリガニがいる・いない池の生き物を比べよう」
7月:「ダンゴムシ迷路の謎解きに挑戦」
6月:「オタマジャクシを色と形で分けてみよう」
5月:「水生生物の形や動きの観察」