先日の2月18日(土)、午後1時半からキョロロの森の雪上に出現する昆虫やクモを調査する市民協働調査、「雪虫しらべ」を開催しました。
天候は曇り、積雪深は235cm。当日の午前中は気温が高く、調査開始時点では気温が約10℃でしたが調査中に気温が低下し、調査終了時には約7℃になっていました。
スノーシューと雪虫を捕まえるための吸虫管の準備をして出発すると、さっそくキョロロの建物の傍で体が丸いトビムシの一種、コシジマルトビムシが見つかりました。
キョロロの森の中では大量のクロユキノミとサヤツメトビムシが雪上を闊歩しており、吸虫管を使ってそれらを捕まえました。
この時期にはちょっと珍しい、クモガタガガンボ属の仲間も見つかりましたが、残念ながら既に死亡していました。
ユスリカの仲間の雌雄ペア。メスは逃がしてしまいましたが、雄は何とかゲット!持ち帰った個体を調べた結果、ヤマユスリカ亜科の一種(タカタヤマユスリカ?)であることが分かりました。
調査途中ではウサギの足跡やその糞・尿、オオアカゲラや、カビ(アリタケ?)に寄生されたトゲアリ、イラガの繭なども観察でき、雪虫以外にも雪上の様々な生物の営みを感じることができました。
1時間半ほどキョロロの森で採集した後、キョロロ館内に戻って採集した雪虫をデジタル顕微鏡で観察・同定しました。
同定の結果、今回の調査では3目6 科8種の雪虫を見つけることができました。
調査前日までは暖かい日が続いたためもっと多くの雪虫が出現することを期待したのですが、調査中に気温が下がったためかあまり大型の雪虫を観察することはできませんでした。
今年度の雪虫調査は残すところあと1回、3月18日に開催します。春も近づいていることなので、次回の調査ではより多様な雪虫の出現を期待したいと思います。
【出現した雪虫】
クモ目
1.シロブチサラグモ
トビムシ目
2.クロユキノミ
3.サヤツメトビムシ
4.コシジマルトビムシ
ハエ目
5.ヤマユスリカ亜科の一種 ♂
6.エリユスリカ亜科の一種 ♀
7.クモガタガガンボ属の一種 ♀
8.ハエ目の一種 (幼虫)