博物館実習生が夏期企画展をプチリニューアル
水曜日, 9月 4th, 2024 8月22日(木)から9月2日(月)までの期間に静岡大学の大学2年生が、博物館で働く学芸員の資格を習得するために必要な博物館実習をキョロロで修めていきました。期間中に行われた市民里山学会やイベントの補助、調査活動、キョロロの収蔵している標本の整理や保管など、学芸員として働くための様々な業務を学んでいかれました。特に展示作成業務を経験してもらうため、現在開催している夏期企画展「生き物デザイン学校」の一部スペースを実習生にリニューアルしていただきました。
企画展「生き物デザイン学校」では6つのテーマに沿って生き物の様々なカタチを紹介しています。実習生に作成していただいたのはその番外編、生き物そのもののカタチではなく身近な自然の中でみられる生き物が作り出したカタチを紹介してもらいました。中でも実習生が注目したのは昆虫などが作る子育てをするためのカタチ。
ゾウムシやチョッキリといった昆虫の幼虫が育つゆりかごやハエの仲間などが作る虫こぶに関する展示を作成してもらいました。本編が「愛のカタチ」、つまりパートナーにアピールしたりそれを手に入れるためのカタチで終了したので、実習生から子育てに関わるカタチを紹介してもらったことで展示のストーリーがうまく補完されました。
実習生には展示レイアウトから考えてもらい、必要な写真の撮影や標本の選定、パネル・展示物の作成も自力で行ってもらいました。全てが初めての経験だったので四苦八苦していましたが、悩んだ分初めてとは思えないような素晴らしい展示が完成しました。
目玉はドングリに穴を開ける昆虫であるハイイロチョッキリの産卵痕を探すハンズオン展示。ハイイロチョッキリは穴を開けて卵を産んだ後、その穴の塞いでしまうので一見すると分かりづらいですがよーく探すとその痕が見つかります。虫眼鏡を使って探してみててください。
その他にも標本やクイズなどを通じて生き物が作った子育てのためのカタチを紹介しています。一度この企画展に来てくださった方も是非もう一度ご来場ください。