Archive for 4月 26th, 2026

春の蛾観察会

日曜日, 4月 26th, 2026

まだまだ気温が一桁になることもある春の夜。それでも、春にしか現れない蛾達が元気に飛んでいます。そんな蛾を観察するため、4月18日にライトトラップを灯し、蛾の観察会を行いました。6名の参加者が集まりました。
この日の日没は18:50頃。ライトトラップは、まだ空の明るい18:30から20:30まで灯しました。

晩冬の蛾観察会でも見られた、シロテンエダシャク、トビモンオオエダシャク、スギタニキリガ、ハイイロフユハマキなどが、まだまだ活動していました。
※晩冬の蛾観察会については、以下のページから。

晩冬の蛾観察会


これらに加えて、春には、「キリガ」と呼ばれる蛾が多く出現します。


▲キバラモクメキリガ〈Xylena formosa


▲ホソバキリガ〈Anorthoa angustipennis


▲カシワキリガ〈Orthosia gothica


▲カバキリガ〈Orthosia evanida

それぞれ、雑木林に多いナラやカバノキの仲間を食べる種類です。
また、シャクガやハマキガの仲間も多く飛来しました。


▲ウスバキエダシャク〈Pseuderannis lomozemia


▲ナカキエダシャク〈Plagodis dolabraria


▲オオハイジロハマキ〈Pseudeulia asinana

そして、一際大きな蛾が飛来!
エゾヨツメです。


▲エゾヨツメ〈Aglia japonica
春にしか現れない、ヤママユの仲間。モフモフキュート。

この他に見られた蛾は以下。
ホソウスバフユシャク、カバナミシャクの仲間、モンキキナミシャク、ヤスジシャチホコ、アカバキリガ、ケンモンキリガ、ナラクロオビキバガ
次回は、5月16日(土)19:00~20:30に実施予定です。

【好雪性粘菌さがし】まつのやま学園自然科学部

日曜日, 4月 26th, 2026

以前、来館者の方が、キョロロの駐車場で好雪性粘菌「ルリホコリの仲間」を発見しました。
※好雪性粘菌の説明は、以下のページから。

雪解け時期に現れる「好雪性粘菌」を来館者が発見


その後も好雪性粘菌を探すため、学芸員Sは地面に這いつくばる日々を過ごしていましたが、ついぞ見つからず……
そんな中、まつのやま学園の自然科学部が、部活動で来館。これはチャンスと思い、一緒に好雪性粘菌を探しに出かけました。探し始めることものの数分で、部長から「これは?」という声が……

これは!

粘菌の子実体です!

子実体の外見はハイカタホコリ〈Didymium dubium〉に似ています。枯れ残ったウドの茎に多く見られました。
一見鳥のフンのようですが、少し硬い質感。表面は少しキラキラしていて、大理石のような美しい子実体です。
外の壁が破れると、中から紫褐色の胞子が  \ ボンッ! /  瞬く間にサンプル瓶が胞子だらけになってしまいました。

初めて見た種類に感動するとともに、探し物は沢山の人とやった方が良いなと実感しました……
残雪の楽しみに、粘菌さがしはいかがでしょうか。

【春の花がいっぱい】落ち葉かきのその後…

日曜日, 4月 26th, 2026

里山は、草や木などの自然資源を、人が適度に利用し続けることで育まれる生態系です。
キョロロでは、「里山の生き物サポーターズ」というイベントを毎月開催しており、参加者の皆さんとともに里山管理活動をとおして、生物多様性の保全につなげる活動を展開しています。

2025年11月の「里山の生き物サポーターズ」では、落ち葉かきを行いました。
▶記事はこちら「草を集めて、春の花を待つ。里山の生き物サポーターズ(2025.11.22)

翌年の2026年の春、落ち葉かきをした所は、どうなっているでしょうか?

カタクリの花が咲いていました!

カタクリ(非開花の個体)は、早春から2ヶ月ほど葉を1枚だけ出します。その後、1枚の葉で作った栄養を根っこに貯蓄して、葉は枯れてしまいます。そして翌年の春には、前年より少し大きな葉を1枚だけ出します。
これを約7年続けると、ようやく花を咲かせるだけの栄養が溜まるようです。花をつける年には、大きな葉を2枚出します。

地面に目を凝らしてみると、細い糸のような葉っぱが!
種子から発芽して1年目のカタクリです!今年はこの葉だけで栄養を作ります。

この株が花をつけるまでの約7年間、そしてその種子がまた花をつけるまでの遠い未来まで、里山の環境を維持していきたいと思います。

カタクリは、木の葉が茂る前の林内が明るい早春にだけ栄養をためる戦略をとります。このような戦略の植物を「スプリングエフェメラル」と呼びます。
落ち葉かきをした所には、同じく「スプリングエフェメラル」であるオトメエンゴサクが咲いていました。
本種も花を咲かせるまでに数年を要します。

また、日当たりの良い場所では、オオバキスミレが満開でした。
前年度にしっかり観察していませんでしたが、心なしか開花数が多い気がします……

翌年はさらに花が増えることを期待して、今後も「里山の生き物サポーターズ」で皆様とともに里山管理を続けていきます。

次回は5月23日(土)、アゼ塗り作業をする予定です。
田んぼのアゼは水を溜める大事な壁です。田植え前に水がもれないよう、表面の土を剥がして泥と一緒に塗り固める作業が必要です。こうして泥を塗った場所には、ヒデリコやタカサブロウなどの、アゼに特有の植物も生えます。
参加の際は、泥がついても良い恰好でお越しください。里山の中で、一緒に汗を流しましょう!