【活動報告】ヒシ取りと開放水面づくり!9月の「里山の生き物サポーターズ」

初めまして、新潟大学3年生の加藤栄嗣です。9月19日からキョロロでインターンをしています。大学では農学部に所属しており、環境や生物の保全について学んでいます。特に関心のある生物は鳥類で、将来的には研究者の立場から鳥類を対象とした研究に取り組みつつ、自然を守っていく活動に携わりたいと考えています。そのため、地域の方々との関わりが深く生物の研究も行われているキョロロの活動が自分の職業観と近いと感じ、キョロロでのインターンを希望しました。

さて、ここからは9月24日(土)に開催した「里山の生き物サポーターズ」の活動について報告いたします。今回は、キョロロの敷地内にあるビオトープの管理作業の一環として、ため池の水面に繁茂しているヒシを取り除く作業を行いました。
皆さんはヒシという植物を知っていますか?ヒシは水の中に生えていて、鋭いとげのある実をつける植物です。忍者が使ったという蒔菱(まきびし)というと実の形をイメージしやすいかもしれません。とげが刺さるのは痛いですが、ヒシの実は食べることができて高級な料理に使われることもあるそうです!

そんなヒシですが、しばしばため池の水面を覆ってしまうほど繁茂し、他の生き物にとってジャマになることがあります。キョロロでも様々な生き物がため池を利用しやすいように、ため池の水面を覆ったヒシの除去を行いました。
胸の高さまである胴長を着てため池の中に入るのは初めての経験で、目には見えない水底の形が足の感触を通して伝わってくるのが面白かったです。ただ、ヒシが水の中で長い根を張っていて、中には絡み合っているところもあったので足をとられて転ばないように注意が必要でした。作業に参加したのは4人で、2時間ほどの作業で3つのため池からヒシを取り除きました。


作業中の様子。この水の中にとげのついた実と長いヒシの根がたくさん隠れています。


作業前のため池。水面がヒシに覆われると、太陽光が水の中に届かなくなってしまい、他の水生植物の生育に影響が出てしまいます。


作業後のため池の水面。だいぶスッキリしました!たくさんの生き物が利用できるビオトープを作るためにはこまめな管理が欠かせないということを学びました。


作業の途中でヒシ以外の珍しい植物も何種類か見ることができました。写真はミズオオバコの花で、花弁が全体的に半透明で外側が薄いピンク色をしているとても綺麗な花です。美しい自然をこれからも守っていきたいと考えさせられた時間でした。

 

<協力者募集中!>「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動した生物多様性保全活動イベントです。今年度も里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持を目指します。次回の里山の生き物サポーターズでは、「タネをあつめて森づくり」というイベントを開催します。森の中にある植物のタネを探して植えるという、森ができるまでの流れを体験してみませんか?皆様のご参加をお待ちしております。

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