\第1回「山開き点検&ボイ伐り・ツル伐り」/
『里山の生き物サポーターズ』は、キョロロの森(生物多様性保全上重要な里地里山[環境省])を舞台に、参加者の皆さんと協働で里山環境を整備し、その保全を目指す体験イベントです。今年もこの森を舞台に、多様な生き物が暮らし、子どもたちの自然との出会いや発見があふれる学びの場となるような里山環境を、皆さんと一緒に育んでいきたいと考えています。
特に今年は、雪里(雪国の里山)にまつわる様々な仕事や行事に沿ったかたちで、活動を進めていきたいと思います。皆さんと一緒に自然と向き合い、汗をかき、そしてキョロロの森の未来を共有しながら、フィールドミュージアムを共に作っていきたいと思っています。今年も皆さまのご支援とご協力をどうぞよろしくお願いします!
<第1回(2025年)のご案内>
日時:4月26日(土)10:00~12:00
内容:山開き点検&ボイ伐り・ツル伐り
定員:20名
まだ雪がたくさん残っていますが、キョロロの森のなかを歩いて、危険箇所などを点検するとともに、低木伐り(ボイ伐り)やツル伐りを予定しています。ご協力いただける方のご参加、お待ちしております!
\『里山の生き物サポーターズ』とは?/
キョロロ周辺の里山環境を保全する活動です。
里山は、人家、農地、そして生活資源を得るための野山を含めた環境です。昔は、暮らしを営むうえで欠かせない持続可能な資源であり財産でした。かつての里山では、水や木材はもちろん、食料や燃料、肥料といった生活に欠かせない資源を全て里山から得ていました。人々の生活、仕事、文化行事の中で、木を伐る・草を刈るといった定期的な人の関わりが行われ、こうした人の営みが結果として多様な環境を生み出し、里山の様々な生き物が暮らす環境を形づくってきました。
近年では、里山から資源を得ることは少なくなりましたが、キョロロでは周辺の森を「フィールドミュージアム」として位置づけ、子ども達の自然体験や環境教育、研究フィールドなど、教育資源として活用しています。2023年にはこの森から新種「キョロロコケヒメガガンボ」が発見されたことも記憶に新しいです。雪里(雪国の里山)には、雪国ならではの様々な作業や自然への働きかけがあります。人口減少が進む中で、人の手によって里山を維持し続ける作業は地道で大変ですが、『里山の生き物サポーターズ』では、そうした地域特有の作業や手入れを実際に体験していただきながら、自然と共に生きることの意味や、人の営みが自然を支えるという関係性を、感じていただくことを大切にしています。
現在、全国の里山では、過疎化による管理不足、オーバーツーリズムを含む過剰な利用、外来種の侵入、気候変動など、複合的な要因によって里山環境を維持していくのが大変になってきています。キョロロの里山も例外ではなく、アメリカザリガニの侵入やホテイアオイの遺棄といった外来種問題、希少な野鳥撮影を目的とした過剰なツーリズムといった問題が増えてきています。
今後もキョロロが自然教育や体験を提供していくために、皆さんからキョロロを応援していただき、一緒にキョロロとその周辺の里山をまもっていきたいと思います。