Archive for the '④キョロロ雑記' Category

秋冬季企画展「美人林ものがたり(アンコール展)」&連携企画展「学芸員・研究員が紹介したくてしかたがないスノウリッチ*とおかまち」

木曜日, 10月 10th, 2024

秋冬季企画展【アンコール展2024-2024「美人林ものがたり-里山の美しきブナの森の秘密-」】
<会期:2024年10月19日(土)~2025年3月9日(日)>

10月19日(土)から秋冬季企画展「美人林ものがたり-里山の美しきブナの森の秘密-」を開催いたします。里山のブナ林「美人林」をテーマに、四季折々のブナ林の美しさの背景を、ブナ林に関わる里山の暮らしや、雪国ならではのブナの生態から紐解きます。本企画展は平成29年度秋-冬季企画展のアンコール展です。「美人林の名付け親は?」「美人林の地下にトンネルがある!」「美人林のブナが弱っているって本当!?」といった多数のトピックをご紹介し、様々な美人林のものがたりに触れることができる企画展です。冬の美人林を疑似散策できるVR体験や、四季の美人林のドローンでの空撮映像からも、美人林の魅力をさらに楽しむことができます。会期は来年3月9日(日)までで、これから始まる秋の紅葉や冬のスノーシュー散策など、美人林への来訪と合わせてご覧ください。
<協力>美人林を守る会

連携企画展【キョロロ×TOPPAKU 2024-2025「学芸員・研究員が紹介したくてしかたがないスノウリッチ*とおかまち」】
<会期:2024年10月26日(土)~2025年3月9日(日)>
キョロロと十日町市博物館TOPPAKUには地域の自然や文化・歴史を専門とする学芸スタッフがいます。両館10名の学芸スタッフが、相手館の「推し」を専門分野から紹介します。昨年度に引き続き、十日町市博物館TOPPAKUと連携したミニ企画展です。
<展示見学ワークシート>
キョロロとTOPPAKU両館の展示を見学し完成を目指すワークシートです。ミュージアムで「探す」ことを楽しむビンゴタイプ、「考える」体験を通してキーワードの完成を目指す「謎解き」タイプの2種類。完成者にはプレゼントがあります。

【イベント報告】キョロロでチョウ類モニタリング研修を開催

木曜日, 9月 19th, 2024

9月8日(日)にキョロロを会場とした日本チョウ類保全協会のチョウ類トランセクト調査の研修会が開催されました。

自然環境は多種多様な要素の複雑な組み合わせによって成り立っています。気温や降水量、生息する生物が変化すれば否応なしに自然は変化します。しかしながら多様かつ複雑な自然の変化を理解するにはその変化を示す「指標」が必要になります。環境の変化に敏感であり、比較的調べ易いチョウ類は「環境指標生物」として世界中で調査活動が行われています。今回の研修では身近な環境に生息するチョウの種や数を継続的に調べるトランセクト調査法の基礎と、調査で得られた結果を世界中の人々と共有し環境保全に貢献する方法を学びました。

 講師は日本チョウ類保協会事務局長の中村康弘先生。研修会は前半をトランセクト調査に関する講義、後半をフィールド実習として開催されました。


▲研修会前半のトランセクト調査法の講義


▲研修後半のトランセクト調査法のフィールド実習

今回の研修会で学んだトランセクト調査法はチョウを採集せず、特定のルートを歩きながら目視でチョウを同定・カウントするというもの。中村先生によると、最初は難しいが地域で頻出する30種程度のチョウが同定できるようになれば調査可能とのことでした。慣れてしまえば紙と筆記用具だけでできる点はお手軽な調査といえるのかもしれません。

研修会では調査方法のマニュアルやチョウの識別ガイド冊子なども配布され、参加者の皆さんは中村先生のお話を聞いた入り、冊子を見ながら興味深く調査方法を学んでいました。

今回の研修はキョロロだけでなく日本チョウ類保全協会が様々なフィールド・施設で開催しています。今回の研修に参加できなかった方やもう一度参加したい方は、こちらの日本チョウ類保全協会のHPに今後の予定が記載されていますので、是非一度目を通してみて下さい。

アメリカザリガニを徹底解剖!博物館実習生作成の展示

日曜日, 9月 15th, 2024

キョロロ通信をご覧の皆さん、はじめまして。

この度、博物館実習でお世話になっております、帝京科学大学の大桃諒弥と南九州大学の野中章人と申します。

9月5日から15日の10日間、キョロロで里山体験学習や外来種駆除、収蔵標本の管理など様々なことを学んだ本実習、その大詰めとして、「アメリカザリガニとキョロロの池」と題した展示の作成を担当させて頂くことになりました

古くから知られ、最も身近な外来生物の一種であるアメリカザリガニ。
キョロロ敷地内のため池でも2020年の初確認から個体数を増やし続け、松之山が育んできた豊かな里山環境は甚大な被害を被っています。そんな中で、昨年度には条件付特定外来生物への指定がなされるなど、本種を取り巻く状況も確実に変化しつつあります。
アメリカザリガニと彼らが及ぼす影響、それらに私たちはどう向き合えばよいのか。本展示が、それらを改めて見つめ直すきっかけとなれば幸いです。

本展示では、解説パネルだけでなく、キョロロの特徴のひとつでもあるハンズオン展示としてクイズパネルや実際にアメリカザリガニの駆除活動に使用しているかご罠を展示し、子ども達にも楽しめるよう工夫を凝らしています。

私たちが一生懸命作った展示です。
キョロロを訪れた際はぜひ、ご覧になってみて下さい。