Archive for 8月, 2020

森のウインナーソーセージ⁉ ツチアケビ

水曜日, 8月 26th, 2020

松之山内の杉林で「ツチアケビ」という珍しいランの仲間の植物が見つかりました。



ツチアケビは葉を持たない植物で、光合成をせず地中の菌類からの養分供給に完全に依存して生育しています。このような植物は「菌従属栄養植物」と呼ばれ、ギンリョウソウもこの仲間になります。
暗い林床に生息し、ウインナーソーセージのように見える赤い液果(写真)をつけるのが特徴的です。
中には小さなタネがたくさん入っており、ヒヨドリなどの鳥が訪れ消費しその糞によりタネが散布されることが近年明らかになっています。

参考文献:Suetsugu K, Kawakita A, Kato M (2015) Avian seed dispersal in a mycoheterotrophic orchid Cyrtosia septentrionalis. Nature Plants,1: 15052.

ご案内いただいた地域の方からは、子どものころ「ツチアケビが生えている場所から虹が出る」と聞いた、という素敵な逸話もお聞きしました。

【SDGs】間伐&昆虫ハウスづくりのご案内~里山の生き物サポーターズ~

月曜日, 8月 24th, 2020


キョロロでは今年度から、里山管理活動と連動した市民参加型の生物多様性保全活動「里山の生き物サポーターズ」をスタートしました。今回は荒廃したスギ人工林やその周辺の間伐を行い、間伐材を集め昆虫の産卵床や隠れ家(昆虫ハウス)を作るイベントを開催します。間伐により林床の光環境が改善することで、林床を生息環境とする様々な植物の成長を促す効果もあります。「木を伐る」ことからつながる里山の暮らしや生き物との関係を感じてみませんか。

【日時】2020年8月29日(土)13:00~15:00
【定員】20名
【会場】キョロロの森 【集合】キョロロ
【参加費】無料
【その他】新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環として、マスク着用でご参加ください。こまめな水分補給や着帽など熱中症対策もお願いいたします。

<里山の生き物サポーターズ>
キョロロでは今年度から、里山管理活動と連動した市民参加型の生物多様性保全活動「里山の生き物サポーターズ」をスタートしました。
木を伐る、草を刈る、水環境を管理するといった伝統的な里山管理が、多くの生物の生息環境の創出や維持につながることに注目し、「里山の生物多様性の保全」という目標を共有しながらこういった里山管理活動を参加者の皆さんと実践するものです。
近年、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向けて、私たちの生存の基本である衣食住を担う「生態系サービス(生態系からの恵み)」の持続可能性が、SDGsの達成の中でも重要なテーマとして認識されています。人間活動の影響を受けて持続的に維持されてきた里山は、持続可能な社会形成に向けた環境-人間のつながりを考える上で、実践的な学びや行動の舞台として適した場所の一つだと私たちは考えます。
「里山の生き物サポーターズ」は、里山の生物多様性の保全を目的に誰もが無料で参加できる市民参加型のイベントです。里山に関わる一人一人の行動が、里山の持続的な暮らしと生物多様性のつながりの実感に結び付き、本活動が里山の生物多様性の保全やその達成に向けた教育資源となることを期待しています。
#SDGs #生物多様性 #里山

8月の定例探鳥会のご案内

木曜日, 8月 20th, 2020

8月22日に松之山野鳥愛護会との共催で8月の定例探鳥会を開催いたします。

【日時】2020年8月22日(土)5:00~8:00
【集合場所】キョロロ駐車場に午前5時までにお集まりください。
【定員】20名(事前申込制)
【その他】

〇早朝の探鳥会ですが、熱中症対策を忘れずにお願いします。

〇新型コロナウイルス感染拡大防止対応について

http://www.matsunoyama.com/kyororo/colonayobou/

〇参加される方は前日までにキョロロにお申し込みください。

子育てが終わり、幼鳥が観察される季節です。成鳥との比較を楽しみましょう。

最近会員により撮影された松之山の野鳥を紹介します。

なお、これらの野鳥は当日必ず観察できるとは限らないことをご了承ください。

ブッポウソウの親子 7月30日撮影

アオサギ 8月11日撮影

サシバ 成鳥 胸の横班が特徴です。幼鳥は胸が縦班になります。8月19日撮影

飛び去るノスリ 8月11日撮影