Archive for 3月, 2017

出張!「森の学校」キョロロin十じろう の開催について

金曜日, 3月 31st, 2017

【出張!「森の学校」キョロロ in 十じろう】
十日町市市民活動センター「十じろう」を会場に、「森の学校」キョロロ収蔵の各種生物標本、超高解像度の巨大な昆虫写真の展示や、十日町市の里山の自然をテーマとしたミニ講演会を開催します。本イベントを通じて、“まちなか”で十日町市の里山の自然について学び体験できる機会を創出し、里山の自然に興味関心を持っていただき、里山と街中がつながる新たな機会になることを期待します。

【開催日時】

平成29年4月16日(日)~4月23日(日)午前9時~午後10時

【会場】
十日町市市民活動センター「十じろう」ギャラリー(入場無料)

【ギャラリー展示】
「超高解像度人間大昆虫写真 life-size」(橋本典久+scope:大地の芸術祭作品)、十日町市の里山に生育する各種生物標本、里山の自然に関するパネル&参加体験型の展示物(過去の企画展)など

【ミニ講演会】
 日時:平成29年4月23日(日)午後7時~午後8時15分
 ①「森の学校」キョロロで里山の自然に飛び込もう! 小林誠(学芸員)
 ②雪上の奇妙な蟲たち 富塚茂和(研究員)

ズキンヨコバイとお腹の中のネジレバネ再来

木曜日, 3月 30th, 2017

2月26日のブログでズキンヨコバイとそれに寄生しているネジレバネ目の仲間を当ブログでご紹介しました。
http://www.matsunoyama.com/kyororo/blog/?p=2419

今回、同じ市民の方が再び、ズキンヨコバイを採集してくださいました。予想どおり、その腹部からネジレバネ目の成虫メスが顔を出していました。

前回は寄生された状態でそのまま標本にしてしまいましたが、今回は解剖して中のネジレバネ目を取り出してみました。

当初、寄生しているネジレバネ目成虫のメスは、イモムシのような形だろうと予想していたのですが、取り出してみると想像以上に大きく、ズキンヨコバイの腹部を一匹のネジレバネ目がほぼ占拠していました。


等倍率のズキンヨコバイとネジレバネ目の写真を並べると、宿主のズキンヨコバイに対して如何にネジレバネ目が大きいか良く分かります。

宿主のズキンヨコバイの幼虫の出現に合わせてネジレバネ目の幼虫も現れると考えられます。ネジレバネ目は卵胎生ですので、今回のように寄生しているネジレバネ目のメス成虫から幼虫が出てくるのはもう少し暖かくなってからなのではないでしょうか。キョロロの周囲はすっかり春めいてきましたが、まだまだ積雪が残っています。雪の上を探せばまだネジレバネに寄生されたズキンヨコバイを見つけられるかもしれません。

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撮影日:2016年3月28日

キバシリ、ゴジュウカラ囀る:3月の定例探鳥会の報告

日曜日, 3月 26th, 2017
今朝7時ころのキョロロ付近の気象状況
天気:曇り 気温:-1℃ 降雪量:0 積雪深156㎝ 風弱し
 
3月定例探鳥会の報告
 
 時折、春の淡雪が舞う冷え込んだ朝、スノーシューをはいてキョロロの森から下川手集落内を探鳥しました。春を告げるゴジュウカラのさえずりと、2月に続くキバシリのさえずりを聞くことができましした。マヒワの100羽を超える群れには感動しました。冬鳥のカシラダカの群れに、スズメが一羽違和感なく混じっている光景がおもしろかったです。冬鳥が3種類観察できました。この後は、夏鳥の飛来が待ち遠しい季節です。
 探鳥会中に野ウサギが跳びだし、歓声を上げている間に駆け抜けていきました。会員の山田さんが写真撮影の腕前を発揮し、毛が生え替わりつつあるウサギの姿を見事に捕らえていました。
 

確認できた鳥 22種類
オシドリ、カルガモ、フクロウ、コゲラ、オオアカゲラ、アオゲラ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、エナガ、ゴジュウカラ、キバシリ、カワガラス、ツグミ、スズメ、カワラヒワ、マヒワ、ホオジロ、カシラダカ 
                                 赤字:冬鳥 

日の出

山際に昇る太陽

観察中の参加者

ホオジロがあちらこちらで囀っていました。

ホオジロが雪が消えた斜面で、私たちをあまり気にせず草の実を食べていました。(撮影:樋口)

カシラダカにスズメが違和感なく混じっていました。研究員に調べてもらったら、こ両種は系統的に非常に近い種であることが分かりました。左から3番目がスズメで、他はカシラダカです。(撮影:樋口)

マヒワの大群が、スギの実を食べに大群で飛び回っていました。(撮影:t@photo)

オオアカゲラが川岸のヤナギの木で、周りをきょろきょろ見渡していました。(撮影:t@photo)

飛び出したのウサギが、まさに脱兎のごとく駆け抜けていきました。写真を見ると毛の生え変わりつつある様子がよく分かりますね。(撮影:t@photo)

 次回の探鳥会は、4月22日(土)です。

 

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撮影日:2017年3月25日