Archive for 9月, 2022

【活動報告】ヒシ取りと開放水面づくり!9月の「里山の生き物サポーターズ」

木曜日, 9月 29th, 2022

初めまして、新潟大学3年生の加藤栄嗣です。9月19日からキョロロでインターンをしています。大学では農学部に所属しており、環境や生物の保全について学んでいます。特に関心のある生物は鳥類で、将来的には研究者の立場から鳥類を対象とした研究に取り組みつつ、自然を守っていく活動に携わりたいと考えています。そのため、地域の方々との関わりが深く生物の研究も行われているキョロロの活動が自分の職業観と近いと感じ、キョロロでのインターンを希望しました。

さて、ここからは9月24日(土)に開催した「里山の生き物サポーターズ」の活動について報告いたします。今回は、キョロロの敷地内にあるビオトープの管理作業の一環として、ため池の水面に繁茂しているヒシを取り除く作業を行いました。
皆さんはヒシという植物を知っていますか?ヒシは水の中に生えていて、鋭いとげのある実をつける植物です。忍者が使ったという蒔菱(まきびし)というと実の形をイメージしやすいかもしれません。とげが刺さるのは痛いですが、ヒシの実は食べることができて高級な料理に使われることもあるそうです!

そんなヒシですが、しばしばため池の水面を覆ってしまうほど繁茂し、他の生き物にとってジャマになることがあります。キョロロでも様々な生き物がため池を利用しやすいように、ため池の水面を覆ったヒシの除去を行いました。
胸の高さまである胴長を着てため池の中に入るのは初めての経験で、目には見えない水底の形が足の感触を通して伝わってくるのが面白かったです。ただ、ヒシが水の中で長い根を張っていて、中には絡み合っているところもあったので足をとられて転ばないように注意が必要でした。作業に参加したのは4人で、2時間ほどの作業で3つのため池からヒシを取り除きました。


作業中の様子。この水の中にとげのついた実と長いヒシの根がたくさん隠れています。


作業前のため池。水面がヒシに覆われると、太陽光が水の中に届かなくなってしまい、他の水生植物の生育に影響が出てしまいます。


作業後のため池の水面。だいぶスッキリしました!たくさんの生き物が利用できるビオトープを作るためにはこまめな管理が欠かせないということを学びました。


作業の途中でヒシ以外の珍しい植物も何種類か見ることができました。写真はミズオオバコの花で、花弁が全体的に半透明で外側が薄いピンク色をしているとても綺麗な花です。美しい自然をこれからも守っていきたいと考えさせられた時間でした。

 

<協力者募集中!>「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動した生物多様性保全活動イベントです。今年度も里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持を目指します。次回の里山の生き物サポーターズでは、「タネをあつめて森づくり」というイベントを開催します。森の中にある植物のタネを探して植えるという、森ができるまでの流れを体験してみませんか?皆様のご参加をお待ちしております。

【森のめぐみに触れ合おう!】10/16(日)「森のめぐみふれあい木育体験」のご案内

水曜日, 9月 28th, 2022

\森のめぐみに触れ合おう!/
10月16日(日)キョロロの森を会場に「森のめぐみふれあい木育体験」が開催されます(主催: 妻有木育推進協議会)。十日町市内の森の達人の皆さんにより、樹木伐採のデモンストレーション、間伐体験&伐採木を使った昆虫ハウス作り、木のおもちゃ体験、スウェーデントーチ作りのデモンストレーション、焚き火で焼き芋を焼いたりと盛りだくさん!森の役割を知り、木のぬくもりや香りを五感で感じていただける内容です。子どもから大人まで森のめぐみをぜひお楽しみください。
開催日:2022年10月16日(土)10:.00~12:30(9:50までにキョロロ駐車場へ集合)
定員:30名
料金:中学以上500円(イベント終了後キョロロに入館できます)
主催:妻有木育推進協議会
お申込み:①代表者氏名、②参加人数、③ご住所、④電話番号、⑤E-mailアドレス、などをキョロロまで。添付のチラシ裏面のFAXも可。
こちらからもお申込みいただけます。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfdx-jn9vCC1omWFUV4B-CXq02DyP65RDd6wOH-7vefOe4Sug/viewform?fbzx=-2932784181605465081&fbclid=IwAR2QqO7SP0SITEJdOq-bb9R4GSYg-5XeJxvcIQoBLzcsUGloAIrf1AYHbuo
詳細は 妻有木育推進協議会 さんのFacebookページおよびチラシをご覧ください。皆さまのご参加お待ちしております。





9月の定例探鳥会報告と10月のこども探鳥会のご案内

水曜日, 9月 28th, 2022

「森の学校」キョロロの市民協働調査である9月の定例探鳥会の報告と10月のこども探鳥会のご案内

9月24日の定例探鳥会の報告 5:30~8:30 気温19℃ 小雨が降り続く 参加者 大人9人、小学生2人、計11名

出現種 17種 

キジバト、アオサギ、アオゲラ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、エナガ、カワガラス、エゾビタキ、ハクセキレイ、イカル、ホオジロ

珍しいエゾビタキ現れる

台風15号の影響で雨が降り続く中、午前5時30分キョロロ玄関に集まる。いつもホオジロが見られる駐車場のブナの梢にサメビタキ属を見つける。カメラで確認するとエゾビタキであった。松之山では数年に一度くらいしか確認できていない鳥である。渡りの時に見られる貴重な鳥である。

小雨の中なかなか鳥に出会えない中、13羽のイカルの群れに出会う。

三桶集落の人家周辺でツバメを2羽確認した。おそらく今年最後の確認になるのだろう。ホオジロの幼鳥と思われる個体を確認した。どの鳥も幼鳥の同定は難しい。

昨年同月の定例探鳥会も雨で17種の確認であった。この時期の天候は不順である。

野鳥の他に自然の恵みでは、カラハナソウ(日本版ホップ)、ヤマナシ、クリ、自然薯(ヤマノイモ)のむかご、アケビ、ウドの実、ノブドウ、ヤブツルアズキなどを観察した。

エゾビタキ情報 スズメ目ヒタキ科サメビタキ属

エゾビタキは夏季にシベリア南部、サハリン、カムチャツカ半島南部等で繁殖し、冬季はフィリピン、セレベス島、ニューギニア等へ南下し越冬する。日本では旅鳥として春と秋の渡りの時期に飛来する。食性は主に動物食で、昆虫類等を食べる。フライングキャッチという樹先から飛び立ち、飛翔している昆虫目掛けて捕食し元に戻る行動をする。

定例探鳥会で撮影された野鳥

キジバト 樋口撮影

アオサギ 樋口撮影

エゾビタキ 加藤撮影

エゾビタキ 加藤撮影

イカル 村山(暁)撮影

イカルの群れ 加藤撮影

ホオジロ幼鳥 高橋(小3)撮影

10月のこども探鳥会のご案内

【日時】令和4年10月1日(土)午前8時〜9時30分

【集合】まつのやま学園駐車場 雨天の場合はまつのやま学園のピロティ

【探鳥コース】まつのやま学園周辺

【その他】探鳥後、鳥合わせをして解散します。

【定員】20名 「森の学校」キョロロにお申し込みください。

【コロナ対策】新型コロナウイルスへの感染防止対策の徹底にご協力をお願いします。

最近撮影された野鳥

アオゲラ 樋口撮影

ホオジロ 樋口撮影

ホオジロ幼鳥 樋口撮影

モズ幼鳥 樋口撮影