Archive for 10月, 2017

企画展「美人林ものがたり」開幕しました!

水曜日, 10月 11th, 2017

10月7日(土)より企画展「美人林ものがたり-里山の美しきブナの森の秘密-」が開幕しました!
松之山のブナ林「美人林」をテーマに、四季折々の美人林の美しさの背景を、ブナ林に関わる里山の暮らし、雪国ならではのブナの生態などからたっぷりと紐解きます。



館内入るとまずドローンで空撮した美人林の迫力ある映像が来館者をお迎えいたします。
この映像は、松之山温泉旅館明星のご主人からご提供いただきました。
迫力ある美人林の空撮映像をお楽しみください!



館内では美人林がもつ歴史、自然に関する多様なものがたりを多数展示紹介しています。
標本や生き物の生体展示を始め、クイズや触って学べるハンズオンの要素もたくさん取り入れながら、美人林の「ものがたり」に触れていただければと思います。

さらに、今回の企画展に合わせてブナのジオラマに囲まれた休憩スペースを設置しました。
書籍を読んだり、ごゆっくり過ごされたりと、さっそくみなさまにご利用いただいております。

会期は2018年7月1日(日)まで、また10月15日(日)までは十日町市民無料入館期間となっております。
みなさまのご来館をお待ちしております。

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撮影日:2017年10月7日

美人林

月曜日, 10月 9th, 2017

今日はさわやかな秋の一日となり、美人林は人でにぎわっていました。

今日午前中の木漏れ日が漏れ、癒しの空気がいっぱいの美人林

昨夜帰宅するときにキョロロの玄関でなく虫に気づき、どんな虫だろうと数分間地面の草むらをくまなく探しました。一向に動く気配がなかったのですが、なんと、キョロロの鉄の壁で泣いていたのでした。よく見ると、スズムシのようですが、よく聞くスズムシとは別の鳴き声に聞こえてしまいました。捕獲して家族にも聞いてもらったのですが、やはりスズムシとは違うのではないかということになりました。実物を図鑑と比べてもスズムシでした。

キョロロの鉄の壁でなくスズムシ

前方から

後方から

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撮影日:2017年10月9日

エゾマルカギバラバチ採集される

日曜日, 10月 8th, 2017

 珍しい生態をしているエゾマルカギバラバチが採集されましたので紹介します。

コガタスズメバチの巣の中から採集されたエゾマルカギバラバチの成虫

羽を広げた状態 表面

裏面

キョロロの裏の小さなブナの2mほどの高さにかけてあった危険なコガタスズメバチの巣を取り、中を確認していたら、1層目と2層目の間に、コガタスズメバチとは違うハチを見つけました。詳しく調べたらエゾマルカギバラバチということがわかりました。

このハチの生態は大変興味深く、非常にユニークな寄生戦略をしていることが知られています。まず、この成虫が葉の上に産卵した卵を、その木の葉を食べる鱗翅目(蛾や蝶の仲間)の幼虫の体内に入り、この幼虫を狩りに来たハチが肉団子にして自分の蜂の巣に運び、そのハチの幼虫に寄生します。巣の中の幼虫の中で成虫となり孵化するという過程を経るようです。

キョロロの裏にかけてあったコガタスズメバチの巣(今朝駆除したもの)

この巣の上の2段の巣の間からエゾマルカギバラバチの成虫が見つかりました。

余談ですが、巣から取り出した幼虫を成長順に並べてみました。

コガタスズメバチの幼虫の成長段階

腹節の斑紋の違う成虫

頭部の拡大写真

コガタスズメバチはオオスズメバチによく似ていますが、コガタスズメバチの背中には模様が全くないところで区別できるようです。

秋はハチが多くなる季節です。野外活動には気を付けましょう。
 

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撮影日:2017年10月8日