【雪が展示物になる季節】キョロロ、雪に埋まりました。

\キョロロ、雪に埋まりました。/
館内の3か所のアクリルの大窓からは、屋根からずり落ちてきた大迫力の雪庇や雪の壁を館内から観察することができます。

発達した雪庇がズドーンと落下を繰り返し、大窓は雪でほぼ埋まりました。冬季だけのキョロロの風物詩。
大迫力の雪壁を背にした読書も、豪雪地のミュージアムならではの楽しみ方です。

▲大迫力の雪壁を館内から観察できます。

※屋根の雪が徐々にずり落ち、館周辺は現在雪庇の発達と落下が進行中です。
スノーシューご利用時は近寄らないようご注意ください(※レンタル時に注意喚起中)。

【雪里の小正月の伝統行事】若木迎え・どんど焼き・花餅飾り2025

小正月の伝統行事イベント「若木迎え・どんど焼き・花餅かざり」を1/11(土)に開催しました。
新年の恵みを祈り、家内安全・無病息災を祈る、雪里松之山の小正月の伝統行事です。
キョロロでは自然のめぐみを展示やイベント、研究活動等様々な博物館活動に活用しています。自然のめぐみに感謝する小正月の伝統行事を、毎年参加者と地域の皆さんと共に継承し開催しています。

まずは「若木迎え」をキョロロの森で行いました。みなさんスノーシューを装着して、森に向かってさぁ出発です!
昨夜からの降雪でたっぷりの新雪の中を歩きます。周囲の森は新雪をまとった雪景色。イベント開始時には雪が止み青空が広がりました!

若木迎えは約50年ほど前まで松之山の各集落で行われてきましたが、薪を燃料として使わなくなった現在では行われなくなり、地域内で一度途絶えた伝統行事です。
今では市史や文献などでしか垣間見ることができないこの伝統行事ですが、キョロロでは体験イベントとして復活・開催し、住民と参加者との交流を通して継承しています。
今年の恵方(西南西やや西)に向かって祭壇を作り、旧年の感謝と新年の恵みを祈念しました。


その後、周辺の若木、枝を伐りました。雪の上に顔を出したコシアブラ、ウワミズザクラなどの木々を伐ることができました。
若木迎えは「木伐り正月」とも呼ばれ、1/11~14の間に行われることが多かったそうです。

若木迎えで伐ってきた枝を囲炉裏で燃やして煙を浴びると若返る、体が丈夫になるという言い習わしがあります。
キョロロでは伐ってきた木を、藁でつくった賽の神に刺し入れ、いっしょに燃やします。


年男の方や子どもたち中心に点火していただき、豪快に燃え上がるサイノカミです。
材料はキョロロの田んぼの藁です。

今年も豪快に炎に包まれ、藁もきれいに燃え落ちました。
けむりと共に舞い上がった黒い藁の燃えカスが、雪の上に刺さると不作、横に落ちると豊作という言い習わしがあります。
今日の燃えカスは全て横向きに落ちてきましたので、今年は豊作間違いなしですね!
今年はスルメやニシンを焼いていただき味わいました。

その後館内に移動し、花餅かざりを作りました。
今年も5色の花餅を用意しました。雪に覆われ花のないこの時期に行われてきた小正月の伝統行事です。

まずは参加者全員でダンゴの木(ミズキ)の枝先に花餅や飾りの煎餅を飾り、展示用の花餅飾りを作りました。
枝いっぱいについた花餅。館内はまるで花が咲いたような晴れやかな雰囲気になりました!
その後、お持ち帰り用の花餅飾りをご家族ごとに作りました。
みなさん各々素敵な花餅飾りが完成しました!


事前準備には友の会の皆さまからご協力いただきました。大変ありがとうございました。
今年も無事に小正月の伝統行事体験イベントを開催することができました。
良い年になりますよう、雪里松之山からお祈り申し上げます。

【活動報告】里山スノーシューハイク(1/5)

1/5に、キョロロの冬の定番イベント「里山スノーシューハイク」を実施しました。
キョロロでは、雪シーズンの間、スノーシューで里山を散策する体験イベントを実施しています。
当日は天気に恵まれ、暖かい陽射しの中、散策を楽しみました。

▲スノーシューをはいて、新雪の中を進みます。どんな景色に会えるでしょうか?

雪あそびをしつつ…


▲雪ころがし。斜面から雪を転げ落とします。どこまで大きくなるかな?

▲雪すべり。今回は参加者の方が、そりを持ってきてくれました。

冬ならではの自然の姿も観察しました。

これは雪の重さでたわんだブナです。雪国の樹木はしなやかな種類が多く、このような姿で冬を過ごします。
たわんだ木が跳ね起きることがあり、危険なため、あまり近づかないようにしましょう。

この大きな筆のようなはものは、ホオノキの冬芽(とうが)です。
落葉樹は秋のうちに、来年の春に出す葉を、冬芽の中に準備しておきます。ホオノキは葉っぱが大きいため、冬芽も巨大!

歩いていると、雪の上を歩く小さな虫を見つけました!クロユキノミです。
雪の上を歩き回り、落ち葉などを食べます。


▲クロユキノミ

オオカマキリの卵鞘も見つけました。カマキリの卵は、泡に包まれて産卵されます。この泡が、卵を寒さや天敵から守っていると言われています。

冬でも、目をこらすと色々な生き物がいて、それぞれの冬を過ごしていました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
次回のスノーシューハイクは、1/13(月・祝)。来月は、2/11(火・祝)、16(日)、24(月・祝)に実施予定です。
スノーシュー以外にも、長靴やスパッツなどの装備もお貸ししています。お気軽にご参加ください!