今年の標本づくり第一弾!鱗粉転写標本づくり
土曜日, 5月 4th, 2024今年もキョロロでは様々な標本の作り方を紹介するイベントを開催します。今年度の標本づくりの第一弾はゴールデンウィーク後半初日である5月3日(金)に開催。様々な里山のチョウ(またはガ)の翅上の鱗粉を紙に写し取る標本、「鱗粉転写標本」を参加者と一緒に作成しました。
材料となるチョウの鱗粉について講師が解説した後、チョウを選んで標本づくり開始。春に現れるチョウの代表格であるギフチョウを中心とした様々なチョウやガから標本の材料を選びました。
まずは標本に必要なチョウの翅を体から翅を切り落とします。繊細な翅を傷つけないようにピンセットで慎重に切り離します。
次にロウを塗ったケント紙で挟んでクルミの殻やトチの実で紙の上から翅を強くこすると、鱗粉が紙の上に写し取られます。コツはロウを紙に満遍なく塗ることとこするときに紙を動かさないこと。上手く転写できれば美しいチョウの翅の模様が紙上に現れます。
転写出来たら最後にラベルを書いてラミネートして完成!
鱗粉転写標本は保管が簡単で、特別な道具が無くても作れる標本です。チョウしか標本にできない欠点はありますが、「生き物を採集し、どんな生き物がいたのかを記録として遺す」という標本づくりの重要なポイントを学ぶ第一歩として手を出しやすい標本です。興味がありましたら是非夏休みの自由研究で作ってみてはいかがでしょうか。