Archive for 6月 5th, 2019

6月の「ブナの森のようちえん」

水曜日, 6月 5th, 2019

6/1(土)に6月の「ブナの森のようちえん」を開催しました。
生き物がどんどん活発に活動し始める季節。葉をめくれば小さな幼虫が、花には小さな昆虫が、草むらを歩けば飛び出すカエルなど、この季節ならではの生き物たちをじっくり観察しながら、ゆっくりと里山を歩きました。
今回は生き物大好きな高校生がスタッフで参加してくれて、子どもたちのいろいろな発見をサポートしてくれました。
20190601_6
20190601_2
20190601_3

田んぼの畔はニガナが花盛り!ニガナの道をずんずん進みます。
田んぼの周りの水路ではオタマジャクシやツチガエル、モリアオガエルの卵塊も観察できました。
20190601_1

緑が深まる美人林では、木漏れ日を浴びながらハンモックも楽しみました。
ちょうど頭上でキビタキがさえずってくれて、野鳥のさえずりを浴びながらハンモックに揺られました。
20190601_5

雨上がりのブナ林には、こんな巨大生物も現れました。
20190601_4

次回は7月6日(土)の開催です。7月は休耕田での泥あそびとなります。
泥あそびができる格好と着替えのご準備をお願いいたします。

自然を科学的に探究するフィールドワーク

水曜日, 6月 5th, 2019

5/27(月)長野県飯山高校探究科の1年生約80名がキョロロに来館し、「科学的な研究の方法」を学ぶことを目的として、里山を舞台としたフィールドワーク(野外調査)を行いました。飯山高校はスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けており、特に探究科は科学的思考や国際性を育むことを重視した学科です。松之山での活動は4年目になりました。

午前中は、3つのグループ(野鳥班、ブナ林班、土壌動物班)、計10班分かれて、キョロロの学芸スタッフや地域の自然観察インストラクター、上越教育大学の学生などのサポートのもと、キョロロ周辺の里山で野外調査を行いました。
20190527_3
20190527_1
20190527_2
20190527_8
野鳥班はキョロロの森の園路を一定の時間をかけて歩きながら、環境毎に確認された野鳥の種類や個体数を記録し、その生息密度を推定しました。
ブナ林班は、観光利用されているブナ林「美人林」の中で、人が多く訪れる地点とほとんど訪れない地点の間で、林床に生育する植物の種類や土壌の硬さ、落ち葉の粉砕の程度などを比較し、美人林のオーバーユースの改善策を考えました。
土壌動物班は同じく人の出入りの頻度が異なる美人林の2地点において、一定時間土壌中に生息する小さな生き物たちを吸虫管などで採集しました。採集した土壌動物を室内に持ち帰り、ルーペなどを使ってその種類や個体数を調べ、地点間で比較しました。

午後は、午前中の野外調査で得られたデータから明らかとなったことを班ごとにまとめ、発表し合いました。
20190527_5
20190527_6
20190527_4
およそ1時間という限られた時間の中で、高校生たちは活発に議論を交わしながら発表準備を行い、得られた結果をグラフや表にしたり、撮影した写真をプロジェクターで投影して見せたりと様々な工夫を凝らした発表をしてくれました。
20190527_7

高校生になったばかりとは思えない堂々とした発表ぶりにとても驚かされました。
今回の体験が、自然を科学的に捉え、考えることの大切さや面白さを理解するきっかけとなれば嬉しく思います。