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県内未記録1種! 9月のガガンボしらべの活動報告

火曜日, 9月 5th, 2023

キョロロ周辺に生息するガガンボを調査する「ガガンボしらべ」の第2回は9月3日に実施されました。暑さのピークは過ぎていますが、それでも蒸し暑い中での調査となりました。松之山もここのところ雨が降っておらず、湿った環境が減り、ガガンボの数が減っているのではと心配しましたが、なかなかの種数を確認することができました。

今回は合計19種が確認されました。そのうちの1種、Tipula ecaudataは松之山未確認で、新潟県未記録の種でもありました(イベント当時は本種が既に松之山で記録があるものと勘違いしておりました)。

<オビヒメガガンボ科>

Nipponomyia pentacantha (目撃のみ)

<ヒメガガンボ科>

Epiphragma (Epiphragma) subinsigne(目撃のみ)

③キバラガガンボ Eutonia satsuma(目撃のみ)

④カスリヒメガガンボ Limnophila (Limnophila) japonica

Pilaria melanota

Gonomyia sp.(目撃のみ)

Molophilus (Molophilus) babanus

Antocha (Antocha) dentifera

Geranomyia gifuensis

Helius (Helius) nawaianus

⑪ツマジロヒメガガンボ Thrypticomyia unisetosa

<ガガンボ科>

⑫オオユウレイガガンボ Dolichopeza (Oropeza) candidipes(目撃のみ)

Dolichopeza (Oropeza) satsuma

⑭マエキガガンボ属の一種 Indotipula sp. 

Tipula (Acutipula) tokionis

⑯キリウジガガンボ Tipula (Yamatotipula) aino 

⑰クロキリウジガガンボ Tipula (Yamatotipula) patagiata

⑱マダラガガンボ Tipula (Nippotipula) coquilletti

Tipula (Platytipula) ecaudata(新潟県未記録)

 

この19種のうち、採集された14種は次の写真の通りです。

前回の6月のガガンボしらべの結果と比較すると、種構成が変わっています。6月に見られた種のうち、Cheilotrichia laetipennisErioptera xanthopteraRhipidia (Eurhipidia) sp.の成虫の発生は既に終わっていると思われ、今回は見られませんでした。反対に、Tipula tokionisは夏の終わりごろから成虫が発生するため、今回のみ確認することができました。また、Nipponomyia pentacantha、キバラガガンボ、Pilaria melanotaMolophilus babanusHelius nawaianusなどは6月同様今回も見られ、長い間成虫が発生していると思われます

 

採集後は、ガガンボ科とヒメガガンボ科を見分けるポイントについて顕微鏡で観察することに挑戦しました。

今回は6名の方々にご参加いただきました。調査の途中でシマヘビと遭遇して触ってみたり、ヌルデの花に大集合しているハナアブなどの飛翔昆虫に私を含む一部の参加者がトラップされてしまったりと、ガガンボ以外でも楽しくにぎやかな調査となりました。調査にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。次回のガガンボしらべは昆虫がだいぶ少なくなる11月中旬に実施する予定です。皆様のご参加お待ちしております。