【開催報告】森のめぐみふれあい木育体験2022

10月16日(日)に妻有木育推進協議会主催の「森のめぐみふれあい木育体験」が今年もキョロロを会場に開催されました。
樹木伐採のデモンストレーション、森林整備体験と伐採木を使った昆虫ハウス作り、木のおもちゃ体験、スウェーデントーチ作り&焚き火で焼き芋など、森のめぐみを五感で感じ学ぶことができる盛りだくさんな木育体験が行われました!

まず最初にスギ伐採のデモンストレーションの見学です。
木材として私たちが木を使うことができるのは、山で木を育て・伐る「林業」というお仕事があるのおかげです。
十日町地域森林組合さんの見事な伐倒技術を、目の前で見学することができました。


ズドーンという大きな音と共に倒れるスギの木。
伐採されたスギは枝の処理や玉切りがその場でなされました。
伐採は、木の「命」が木材として使われていく中の最初の作業です。
南魚沼地域振興局の方から、間伐の意味や注意点などレクチャーをいただきました。



今回のスギは樹齢約40年ほどでした。

引き続き森林整備体験を行いました。
林内の低木を伐採し、それを積み上げて昆虫の産卵場所や隠れ家となる「昆虫ハウス」をみんなで作りました。


ノコギリを使って自分の手で木を切り進めると、林内がどんどんすっきりとしていきます。
森が明るくなると土の中で眠っていた種子(埋土種子)の発芽が促進されます。昨年作業した場所では、チゴユリやスミレの仲間、ミツバアケビの芽生えがたくさん見られています。
また林内がすっきりすることで、森林性の猛禽類なども生息しやすい環境になることも期待しています。



このような低木伐採は燃料の確保のために行われてきた伝統的な里山管理でしたが、燃料として森林資源をほとんど使わなくなった現在、里山には管理が停止した低木の群落が数多く見られます。
多様な状態の森があることで、様々な生き物も利用しやすい森づくりも目指します。明るくなった林内に整備の効果を肌で感じながら、森への人の関わりについて体験しました。

伐採したスギはその場でスウェーデントーチ(焚火用に切れ込みを入れた丸太)に加工していただきました。
スウェーデントーチは近年キャンプなどでのアウトドアアイテムとして人気のある丸太型の焚火です。
私たちは暮らしに使うエネルギーのほとんどを化石燃料に依存していますが、木は燃料として使われてきた持続可能な資源でもあります。

昨年のイベントで作って乾燥させたスウェーデントーチで焚火の体験も。
「マッチで火をつける」ことも、なかなか現代の生活の中では限定的な体験です。
スギの葉っぱにうまく火を移し、もろもろと火が大きくなり、スウェーデントーチに火が移っていきます。
焼き芋もうまく焼けました。木の命が燃料に変わり、熱やけむりが発生し、焼き芋を美味しくしてくれる。そんな過程も五感で感じることができました。



管理棟では「森のおくりもの」さんによる木のおもちゃ体験が行われました。
地域の木で作られた木のおもちゃの数々。積み上げたり、崩したり。音を奏でたり、おままごとをしたり。とても多様なあそびが繰り広げられました。
木の手触りやぬくもりを感じながら、木のおもちゃで遊ぶ楽しそうな子どものたちの声が響いていました。みなさん夢中です!



里山の中で森の様々なめぐみを体験を通じて感じることができた「森のめぐみふれあい木育体験」。
森のめぐみにふれる素敵な時間を過ごすことができました!

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