Archive for 4月, 2021

冬鳥と夏鳥が入り混じった定例探鳥会

火曜日, 4月 27th, 2021

「森の学校」キョロロの市民協働調査と松之山野鳥愛護会共催の4月の定例探鳥会が、4月24日午前5時から8時の間で開催されました。当日の天気は晴れていましたが、気温は約3℃と夜間の放射冷却で冷え込んだ朝となりました。

豪雪地松之山の4月は、冬鳥と夏鳥が入れ替わる季節で、冬鳥のカシラダカの複雑な澄んだ囀りや夏鳥のクロツグミの森に響き渡る囀りなどを堪能しました。初冬から囀り始めている澄んだ美しい音色のミソサザイの囀りは野鳥の恋の季節を一段と盛り上げていました。

夏鳥の初認としてサンショウクイ、ヤブサメ、コサメビタキ、ノジコなどが多く記録できた探鳥会でもありました。また、キョロロの森に響いた移動途中のコマドリの囀りは一年ぶりでありました。

キョロロの森の遊歩道にはまだ雪が残り、朝の冷え込みで凍み渡りができました。ブナの新緑と、それに続く他の木の淡い芽吹き色の中、野鳥の囀りが心地よく感じられた探鳥会でありました。

確認種 41種
オシドリ、キジバト、カワウ、アオサギ、サシバ、コゲラ、オオアオゲラ、アオゲラ、サンショウクイ、モズ、カケス、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、シジュウカラ、ツバメ、ヒヨドリ、ウグイス、ヤブサメ、エナガ、メジロ、ゴジュウカラ、ミソサザイ、カワガラス、クロツグミ、ツグミ、コマドリ、ジョウビタキ、コサメビタキ、キビタキ、ニュウナイスズメ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、カワラヒワ、マヒワ、イカル、ホオジロ、カシラダカ、ノジコ

記録写真の中から野鳥を紹介します。

オシドリ 森撮影

キジバト 樋口撮影

サシバ 森撮影

オオアカゲラ 樋口撮影

アオゲラ 樋口撮影

アオゲラ 森撮影

クロツグミ 樋口撮影

クロツグミ 村山(暁)撮影

ツグミ 村山(暁)撮影

コサメビタキ 樋口撮影

キビタキ 村山(暁)撮影

キセキレイ 樋口撮影

カワラヒワ 樋口撮影

マヒワ 樋口撮影

イカル 樋口撮影

ホオジロ 樋口撮影

定例探鳥会の参加者の様子

里山の生き物サポーターズ①-生き物も暮らしやすい田んぼづくり-を開催しました。

日曜日, 4月 25th, 2021

今年第1回目の「里山の生き物サポーターズ」を4/24(土)に開催しました。「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動したボランティアの皆さんの協力による生物多様性保全活動です。里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持を目指しています。
今回は「生き物と共存できる田んぼづくり」をテーマに、田んぼに通年水があり水生生物が避難できる水路「江(え)」をつくりました。

キョロロの田んぼに昨年作った「江」を補強し、さらに増設する形で作業を進めました。
大人の方は力仕事をおねがいしました!田んぼの中にあぜをつくり、水が通年溜まる環境をつくります。
なかなかの重労働となりました。大変ありがとうございました。

子どもたちは、江以外の場所で生き物採集と観察を行いました。
トノサマガエル、二ホンアマガエル、アカガエルの仲間の卵塊、アメンボやオオコオイムシ、シナイモツゴやメダカ、マルタニシ、ヒル、複数種のヤゴなどが観察できました。
キョロロの田んぼは通年乾かさない田んぼですが、雨が少ない夏場には干上がることもありました。
干上がる可能性のある場所にいるこれらの生物を、江の方に移動する作業をお手伝いしてもらいました。


まだ周囲には残雪があるますが、田んぼの水は冷たくなく、素足で入った子どもたちからは「気持ちいい~」との声も。
走ったり、全身水や泥まみれになったりと、しっかり遊びも楽しみながら!


「江」は本来冷たい水が田んぼに直接入らないようにいったん水を滞留させる通水路ですが、多様な水生生物の生息環境でもあります。現代の慣行農法で広く行われる中干しの際にも、生き物の避難場所として機能する側面があることから、生物多様性保全に視点を当てた環境保全型農業の一つとして導入されています。農業と生物多様性の保全を両立する取り組みの一つとして、キョロロの田んぼに江をつくり、生物多様性の保全に配慮したお米作りの舞台の整備につなげていきます。

最後に完成した江に水を引き入れ、隣接する田んぼで採集した生き物たちを放しました。
お米作りの環境のすぐそばに多様な生物たちも暮らす環境も整備し、「お米づくり」と「生物多様性の保全」を両立できる環境の維持を目指していきたいと思います。

次回は森林をフィールドに、低木伐採とそれらを材料にした昆虫ハウスづくりを計画しています。
皆様のご参加をお待ちしております。

<里山の生き物サポーターズ>
キョロロでは里山管理活動と連動したボランティア型の生物多様性保全活動「里山の生き物サポーターズ」を実施しています。木を伐る、草を刈る、水環境を管理するといった伝統的な里山管理が、多くの生物の生息環境の創出や維持につながることに注目し、「里山の生物多様性の保全」という目標を共有しながら里山管理活動を参加者の皆さんと実践するものです。近年、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向けて、私たちの生存の基本である衣食住を担う「生態系サービス(生態系からの恵み)」の持続可能性が、重要なテーマとして認識されています。人間活動の影響を受けて持続的に維持されてきた里山は、持続可能な社会形成に向けた環境-人間のつながりを考える上で、実践的な学びや行動の舞台として適した場所の一つだと私たちは考えます。「里山の生き物サポーターズ」は、里山の生物多様性の保全を目的に誰もが参加できるボランティア参加型のイベントです。里山に関わる一人一人の行動が、里山の持続的な暮らしと生物多様性のつながりの実感に結び付き、里山の生物多様性の保全やその達成に向けた教育資源となることを期待しています。

さとやまキッチン2021年の営業スタート!

日曜日, 4月 25th, 2021

「森の学校」キョロロ併設のレストラン『さとやまキッチン』の2021年度の営業がスタートしました。

「さとやまキッチン」は松之山のお米や野菜、山菜などを素材に、季節の里山定食やカレーなどをご提供するレストランです。
店内には大地の芸術祭作品「メタモルフォーゼ-場の記憶-松之山」が設置されています。

【営業日】土日祝日(10月末まで)※8月は平日営業あり
【営業時間】11:00~14:30(LO 14:00)
【アクセス】美人林から徒歩3分。キョロロ館内からもアクセスできます。
【 団体での利用】10名様以上のご利用。内容・料金はお問い合わせください。
【主なメニュー(春)】
山菜てんぷら定食:1000円
カレーランチセット:800円
そば・うどん:650円
コシヒカリおにぎり:150円
雪下ニンジンジュース:400円
など

【新型コロナウイルス感染防止策】
・全席飛沫防止パーテーションを全席に設置しています。
・営業中の換気を実施しています。
・ご入店時に手指消毒をお願いしております。
・セルフサービスをお願いしております。

皆様のご利用をお待ちしております。