飯山高校フィールドワーク

昨日は、長野県の飯山市にある飯山高校探究科の1年生の皆さんがキョロロを訪れ、「科学の方法」を学ぶことを大きな目的として、雪国の里山を舞台としたフィールドワーク(野外調査)を体験しました。

 
飯山高校は長野県でも有数の歴史と伝統を持つ高校で、特に探究科は科学的思考や国際性を育むことを重視した学科です。
 
午前中は、3つのグループ(野鳥班、ブナ林班、土壌動物班)、計10班分かれて、キョロロの研究員や新潟大学教育学部の学生などのサポートのもと、キョロロ周辺の里山で野外調査を行いました。
 
野鳥班はキョロロの森の園路を一定の時間をかけて歩きながら、環境毎に確認された野鳥の種類や個体数を記録し、その生息密度を推定しました。

 
ブナ林班は、観光利用されているブナ林「美人林」の中で、人が多く訪れる地点とほとんど訪れない地点の間で、林床に生育する植物の種類や土壌の硬さ、透水性、一定面積内の落ち葉の重さなどを比較しました。
 
土壌動物班は同じく人の出入りの頻度が異なる美人林の2地点において、一定時間、土壌中に生息する小さな生き物たちを吸虫管にて採集しました。採集した土壌動物を室内に持ち帰り、ルーペなどを使ってその種類や個体数を調べ、地点間で比較しました。
 

 
午後は、午前中の野外調査で得られたデータから明らかとなったことを班ごとにまとめ、発表し合いました。
 
およそ1時間という限られた時間の中で、高校生たちは活発に議論を交わしながら発表準備を行い、得られた結果をグラフや表にしたり、撮影した写真をプロジェクターで投影して見せたり、録音した野鳥の鳴き声を再生したりと様々な工夫を凝らした発表をしてくれました。

 
高校生になったばかりとは思えない堂々とした発表ぶりにとても驚かされました。
今回の体験が、自然を科学的に捉え、考えることの大切さや面白さを理解するきっかけとなれば嬉しく思います。

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撮影日:2015年5月29日

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