Archive for 3月, 2017

雪里の彼岸のお墓参り

金曜日, 3月 17th, 2017

 キョロロ付近の今朝7時ころの気象状況

天気:晴れ 気温:2℃ 降雪量:2㎝ 積雪深:175㎝ 風弱し

多雪地の春の彼岸のお墓参り

今日は彼岸の入りです。今朝お墓にお参りをして、ご先祖様を家に招きます。雪がたくさん積もっているこの地域では、春のお彼岸でもまだお墓は雪の下になっています。そこでこの地方では、お墓の石塔の前に雪棚を作り、ツバキの葉をバックにろうそくや線香や供物を備えて、ご先祖様をお迎えします。そばでは、カラスが供物を待っています。

墓石の前の雪棚に作った祭壇

今朝のキョロロとその周辺の様子です。

朝日に輝くキョロロ

川霧に霞む木々

川霧がかかる雪里の朝

 

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撮影日:2017年3月17日

味噌の仕込み報告

水曜日, 3月 15th, 2017

 キョロロ付近の今朝7時ころの気象状況

天気:曇り 気温:2℃ 降雪量:0 積雪深:175㎝ 風弱し

キョロロ味噌の仕込み

3月12日にキョロロ味噌の仕込みを行いました。

地炉の天井に吊るしておいた味噌玉を、煮汁に漬け柔らかくして、包丁で細かく切り刻みます。

天井に吊るされている味噌玉 この中に、豆麹ができています。

味噌玉を煮汁に漬けて柔らかくします。

塩切麹つくり

予め米麹と塩を混ぜ合せ、塩切麹を作っておきます。こうすることで、麹の活動を抑えたり、麹の保存性を増したり、発熱やムレ臭の発生を抑えたりするそうです。

味噌玉刻み 包丁で細かく刻みます。

塩切麹と刻んだ味噌玉をよく混ぜ合せます。

参加者の持ち帰り用に約1キロずつタッパに詰めました。

ここに煮汁を加えよく混ぜ合わせ、空気をしっかり追い出してラップでふたをして味噌の仕込が終わりました。

半年もすると、おいしい味噌ができます。
 

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撮影日:2017年3月12日

【開催報告】第9回つまり市民里山学会

土曜日, 3月 11th, 2017

3月4日(土)十日町情報館にて、第9回つまり市民里山学会を開催いたしました。会場が満員に迫るほどの多くの皆様からご参加いただき、妻有地域の里山で体験交流、野生動物の保全、歴史の解明に関わる5名の方々からご発表いただきました。


トップバッターは松代地区でアウトドア体験を通じて地域の魅力発信を実践しているYabukozaki Outdoorsの小山さん。会の前にもスノーシューガイドを済ませて駆けつけていただきました。スノーシュー体験やニホンミツバチワークショップをはじめ、農業体験や海外のお客様の対応など具体的な実践例と共に、人材育成といった課題についてもお話いただきました。


続いては、津南町で地域おこし協力隊をされている松本さんから、三箇地区で実施している都市との交流事業についてお話いただきました。これまでの実績と共に、交流事業を通じて気づかされた地域の魅力、受け入れ側と参加者の意識のズレ等についての具体例を紹介いただき、交流事業を通じて変化してきた地域の方々の意識についても言及いただきました。


松之山野鳥愛護会の村山さんからは、松之山地域で市民が中心となって展開している絶滅危惧種の鳥ブッポウソウの保護活動についてご紹介いただきました。巣箱カメラを設置した営巣観察により、無精卵の除去、再産卵、巣立ちにいたる過程についてご報告いただき、渡り経路の解明に向けた新たな取り組みへの挑戦についてもご報告いただきました。


妻有地域には卒論や大学院研究でも多くの学生さんが研究活動をされており、今回は新潟大学大学院博士課程の出口さんから、絶滅危惧種の鳥ノジコの生態に関する研究成果を発表いただきました。中山間地での耕作放棄地の増加が、妻有地域で高密度に生息しているノジコの生息環境にどう影響するのかについて、中長期的な視点からの保全の必要性について科学的データをベースにお話いただきました。


最後は十日町古文書整理ボランティアの高橋さんから、市内で発見された日本最古の瞽女(ゴゼ)弟子入り証文について、そこから読み解ける当時の風土や人々の生き方についてお話いただきました。発見された証文に登場する人物から読み解かれた家族関係とその変化や、当時の盲目の女性の瞽女という生き方の選択について、深い考察をご報告されました。


質疑応答ではそれぞれの活動の課題や将来展望についての建設的な議論が展開され、来場された皆さんからのアンケートには「自分たちの活動にとても参考となった」「地域内の素晴らしい活動を知る機会となった」「若い方々の精力的な活動に感動した」などのお言葉をたくさんいただきました。

第9回を迎えた「つまり市民里山学会」ですが、ご発表いただいた活動の目的や手法を学びながら、つまり地域の地域資源の価値や魅力の発信に関わる活動がさらに実り多いものとなるよう、第10回の開催に向けて今後もこの会を機能させていきたいと思っております。ご発表いただいた発表者の皆様、ご来場のみなさま大変ありがとうございました。

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撮影日:2017年3月4日