Archive for 7月, 2022

7月定例探鳥会のご案内

木曜日, 7月 21st, 2022

7月の定例探鳥会の日程

【日時】令和4年7月23日(土)午前4時30分〜7時30分
【集合】「森の学校」キョロロ駐車場
【探鳥コース】キョロロの森(バードピア須山)から光間を通り、松口地内約3㌔を探鳥します。
【その他】探鳥後、鳥合わせをして解散します。
【定員】20名 森の学校にお申し込みください。
【コロナ対策】新型コロナウイルスへの感染が全国で急拡大しています。

       基本的な感染防止対策の徹底にご協力をお願いします。

最近の松之山の野鳥を紹介します。

サシバ

オシドリのエクリプス

この止まっている枝が水面に反射してハートマークを作っています。

同じ場所にカワセミがやってきて入れ替わりました。

サシバもまだ子育てに忙しいのか掴んでいるのはモリアオガエルでしょうか。村山(順)撮影

精悍なクマタカ 村山(順)撮影

2022年7月ハナアブしらべの活動報告

火曜日, 7月 19th, 2022

7月のハナアブしらべは16日、2回目となる天水山付近で実施されました。ここ連日の不安定な雨の多い天気でしたが、この日は運よく雨に降られることなく調査ができました。一か月前に聞こえたエゾハルゼミもまだ盛んに鳴いていました。今回は12名の方にご参加いただきました。

今回の調査の結果、8種のハナアブ科が採集されました。種数は思いのほかそれほど多くはなかったものの、採集個体数は多く、ついに1ケースには収まらないほどになりました。そして今回は松之山初確認の種、タカサゴハラブトハナアブがKR君により採集されました。また、コハナダカチビハナアブはハナアブしらべで初めて採集された種でした。今回採集された種は以下の通りです。番号がないものはハナアブ科ではない採集物です。

①タカサゴハラブトハナアブ 1♀(松之山初確認;十日町市未記録)

②ナミルリイロハラナガハナアブ 1♂

③ミナミヒメヒラタアブ 11♂8♀

④キアシマメヒラタアブ 15♂5♀

⑤コハナダカチビハナアブ 1♂1♀

⑥ホソヒラタアブ 1♂1♀

⑦クロヒラタアブ? 2♀

⑧マダラコシボソハナアブ 1♂

各種の個体数を見ての通り、ミナミヒメヒラタアブとキアシマメヒラタアブは非常に多くの個体が観察されました。後者は体長5mm以下の小型種で、肉眼で見ると黒い小さな物体でしかありませんが、皆さんのハナアブ識別能力がいかにレベルアップしているかが分かります。そして今回松之山初確認となったタカサゴハラブトハナアブは十日町市レベルで未記録の種でした。これによって松之山で確認された種数は84種となりました。

そして今回も子供たちを賑わせたのはハナアブではなく、オニヤンマやコヤマトンボなどの大型のトンボでした。大型のトンボは広い縄張りを巡回していることが多く、開けた道にそって多くの個体が優雅に飛んでいました。調査後半では、参加者自身で採集されたり、子供たちにお願いされて採集したりとしているとたくさんの大型トンボが集まってしまいました。私も気づけばそれに夢中になっていました。最後にはオニヤンマなど持って素晴らしい笑顔を見せてくれました。

このような寄り道もありますが、ハナアブしらべは参加者とともに松之山に生息するハナアブ科を定期的に調査して貴重な自然資料として標本を残し、分類研究が十分ではない日本のハナアブ研究に貢献することを目的としたイベントです。研究が遅れている分、新発見に溢れたイベントです。次回も皆様のご参加をお待ちしております。今回ご参加いただいた皆様誠にありがとうございました!

【ザリガニ捕獲作戦】里山の生き物サポーターズ④

月曜日, 7月 18th, 2022

<協力者募集中!>「里山の生き物サポーターズ」は里山管理活動と連動した生物多様性保全活動イベントです。今年度も里山の田んぼ、ため池、森、草地をフィールドにした里山管理活動を通して、みんなで楽しく生き物が暮らしやすい環境の創出や維持を目指します。7月はザリガニ捕獲作戦。キョロロの森は環境省の「生物多様性保全上重要な里地里山」に指定されており、多雪地の里山の自然環境が広がっていますが、近年外来種アメリカザリガニの侵入が確認されています。アメリカザリガニは、水草や水生生物などを捕食し、繁殖力も高く、水辺の生態系に対して大きな影響を与えていることが明らかになっています。7月はキョロロ周辺のため池に罠を設置し、回収し、捕獲されたザリガニついて観察し、里山の生物多様性に対する「外来種の影響」について考えます。

【第4回テーマ】ザリガニ捕獲作戦
【日時】2022年7月23日(土)13:00~15:00
【参加費】無料
【定員】20名(事前予約制)

<里山の生き物サポーターズ>
キョロロでは里山管理活動と連動した市民参加型の生物多様性保全活動「里山の生き物サポーターズ」を実施しています。木を伐る、草を刈る、水環境を管理するといった伝統的な里山管理が、多くの生物の生息環境の創出や維持につながることに注目し、「里山の生物多様性の保全」という目標を共有し、自然のめぐみも楽しみながら里山管理活動を参加者の皆さんと実践するものです。
近年、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に向けて、私たちの生存の基本である衣食住を担う「生態系サービス(生態系からの恵み)」の持続可能性が、重要なテーマとして認識されています。人間活動の影響を受けて持続的に維持されてきた里山は、持続可能な社会形成に向けた環境-人間のつながりを考える上で、実践的な学びや行動の舞台として適した場所の一つだと私たちは考えます。「里山の生き物サポーターズ」は、里山の生物多様性の保全を目的に誰もが参加できるボランティア参加型のイベントです。里山に関わる一人一人の行動が、里山の持続的な暮らしと生物多様性のつながりの実感に結び付き、里山の生物多様性の保全やその達成に向けた教育資源となることを期待しています。