山仕事の無事を祈る伝統行事「十二講」

2月7日(日)に山仕事の無事を祈る伝統行事「十二講」イベントを開催しました。
かつての雪里では雪が降り積もっているこの時期に山に入り始め、伐った木を雪ぞりを使って運び出しました。
「十二講」はそんな山仕事の無事を山の神様に祈願する伝統行事です。
現在では人と山の関わり方が変化したこともあって、松之山では数十年前に途絶えてしまいました。
人と自然とのつながりを色濃く感じられる行事を、キョロロではイベントとして開催し継承しています。

例年、お米を粉にした「カラコ」というお団子を作り味わっておりましたが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環としてお供えの弓矢と藁で作った「ワラツトッコ」を自作する内容へ変更し開催いたしました。

藁を束ね結ぶところからスタート。
講師の佐藤一善さんからは、十二講に関連した豊富なお話をたくさんしていただきました。
藁の扱い方、紐の結び方、お供えの「カラコ」の大きさや数の地域差など、里山の暮らしの中で育まれてきた知恵と工夫をたくさん感じることができました。




お供え用に小さく丸めたものを藁筒(ワラツトッコ)に入れます。
集落ごとにワラツトッコに入れるカラコの大きさや数が違い、キョロロでは小さく丸めたものを12個入れる松之山浦田地区のスタイルで行っています。

今回はネガマリダケや藁など里山の植物を材料に、お供えの弓矢とワラツトッコを参加者各々が自作し、お持ち帰りいただきました。

最後にキョロロの玄関前で、3mほどある雪の上に弓矢と共に飾り山仕事の無事を祈願しました。
山での皆様の活動が、今年も無事に行えますように。

 

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