Archive for the '①生き物だより' Category

【冬の修学旅行】湘南からようこそ!スノーシューで冬の森探検

土曜日, 1月 25th, 2025

\冬の修学旅行でスノーシュー体験/
冬季の修学旅行では、松之山の自然の特徴がとても浮き彫りになる雪の多さを全身で体験しながら、自然や暮らしの関係性を学ぶことができます。
1月22日は越後田舎体験で神奈川県の湘南学園小学校の皆さん約100名がキョロロを訪れ、スノーシューでの自然観察を楽しみました。
自然や地域の暮らし詳しいガイドと一緒に雪いっぱいの森をスノーシューで散策します。ウサギの足跡や糞の観察や、冬のブナ林散策、雪が降る地域ならではの自然と暮らしとの関係を体験を通して学びます。キョロロの館内でオリエンテーションを行い、雪いっぱいのフィールドにさぁ出発です!

▲40年間の実寸大積雪量の展示前でオリエンテーション

<事前学習の様子>宿泊施設で学芸員により事前学習を行いました。
湘南学園小学校 学びblog
https://www.shogak.ac.jp/elementary/teacher/126385

曇り空に時折晴れ間がのぞく天気の元、美人林やキョロロの森など3方面に分かれて活動を行いました。
雪いっぱいの里山。ブナの森を目指して、雪面をスノーシューでどんどん進みます。

▲ブナの森にて

ウサギの足跡・木の皮をかじった痕・糞を観察したり、雪虫や野鳥の観察、ブナやクロモジなど植物の観察など、冬の里山の自然の中で生き物の多様性やつながりを学びます。
冬の森ならではの生き物の様子に考えを巡らせました。
小高い丘からは「ヤッホー」という声が響いてきます。


▲足元には小さな雪虫の姿

里山の起伏のある地形は遊びの舞台に!
豪快に雪に飛び込み転がり、雪の中に身を置く子どもたちからは笑顔と歓声が響きます。
頭の先から足の先までびっしょりになりながら、全身で雪の森を楽しむ子どもたち!


▲雪面はザラメ雪。前向き・うつ伏せポーズがよく滑りました!

▲使用したスノーシュー

フィールドでの約1時間30分はあっという間に過ぎ、雪が降らない地域の皆さんだからこそ気づく雪国の自然や暮らしの特徴を、体験を通して学びました!

<スノーシュー体験の様子>体験の様子は学校のHPで紹介されています。
湘南学園小学校 学びblog
https://www.shogak.ac.jp/elementary/teacher/126387

12月の探鳥会の報告と1月の定例探鳥会のご案内

木曜日, 1月 23rd, 2025

12月の定例探鳥会の報告

日時:2024年12月28日(土)午前8時30分~10時30分
天気:雪、気温0℃
参加者:6名

年末に雪が降り続き、28日の朝は24時間降雪が55cmもあり、積雪深も155cmになりました。強い雪が降りしきる中、探鳥会がスタートしました。鳥の姿はなかなか見られませんでしたが、雪が小止みになるとようやく鳥が動き出しました。雪が降る冬は、採餌はとても厳しいと思われましたが、それでもこの雪の中で必死に生きている姿に感動しました。

確認した野鳥(5種):キジバト、モズ、シジュウカラ、ヒヨドリ、カワガラス

 

探鳥会で撮影された野鳥


▲キジバト


▲シジュウカラ

 

1月の定例探鳥会のご案内

大寒の最中、残り柿が早くに無くなり、ウルシなどの木の実や、桜などの芽を食べています。スギの実はヒワ類の餌として重要になっています。また、落ちている木の実や、木の幹の皮の裏や隙間などに潜んでいいる昆虫も大切な餌となっています。一緒に観察してみませんか。

【日 時】2025年1月25日(土)午前8時30分~11時30分
【集合地】「森の学校」キョロロ駐車場
【日 程】8:30 探鳥会開始
       11:10 鳥合わせ・情報交換
       11:30 終了予定

 

最近撮影された野鳥


▲ヤマドリ


▲マガモ


▲カケス


▲エナガ


▲ルリビタキ


▲キセキレイ

【市民参加型生物調査】1月の雪虫しらべのご報告

火曜日, 1月 21st, 2025

本格的に雪の季節となった1月のキョロロの森で毎年恒例の雪虫しらべを開催しました。今回の雪虫しらべはいつもとちょっと視点を変えて、雪の「上」の虫ではなく雪の「下」の虫にどんな虫がいるのかを調べてみました。

既に2m30cm以上積雪があるキョロロの森。斜面の雪の切れ目や木の生え際などの積雪深の浅い場所を狙って雪を掘り、雪の下の落ち葉や土の中の生き物を探してみました。


雪の下にある落葉をバットの上に広げて虫探し。寒いと虫たちもあまり動かないので観察力が試されます。


雪に埋まった樹木の幹には奇妙な粒々も。最初は粘菌かな?と思い採集すると、これらは全て越冬中のダニでした(ササラダニ亜目マルココバネ科エビスダニ)。


採集できた虫の中にはなが~~いムカデも。眼を持たないジムカデの仲間でした。

【結果】
今回の雪虫しらべでは合計で8目17科19種の生き物を見つけることができました。

記号の意味 〇:雪上で頻繁に確認, △: 雪上で稀に確認(積雪量が少ない場合や暖かい日などに限る), ×: 雪上で未確認

ダニ目
1.アギトダニ科の一種△
2.エビスダニ×
 (※ダニ類の分類体系は現在大きく変化していますが、ここでは日本産土壌動物第二版に従った体系で表記しています)

クモ目
3.カントウヒゲヌカグモ×

4.コガネグモ科の一種△
5.ワカバグモ△
6.ニッポンオチバカニグモ×

イシムカデ目
7.イシムカデ属の一種△
8.ヒトフシムカデ属の一種×
9.イッスンムカデ属の一種△

ジムカデ目
10.エスカリジムカデ属の一種×

オビヤスデ目
11.モトオビヤスデ属の一種×

ワラジムシ目
12.二ホンヒメフナムシ×

トビムシ目
13.サヤツメトビムシ (ただし雪上付近で採集)〇
14.イシバシトゲトビムシ△
15.チャマダラマルトビ△

カメムシ目
16.イナズマヒメヨコバイ×
17.ツマグロオオヨコバイ△
18.ヒメクビナガカメムシ×

コウチュウ目
19.ハネカクシ科の一種△

上記の結果から、1月の積雪下の土壌中には雪上に出現する虫はほとんど含まれていないことが分かりました。この時期の雪上ではクロユキノミやコシジマルトビムシ、サヤツメトビムシ、ユスリカ類、ガガンボダマシ類が確認できますが、こうした雪虫たちは積雪下の土壌中からはほとんど見つけることができませんでした。

雪上の雪虫たちは樹木の幹などを通じて積雪下の土壌と行き来しているといわれていますが、今回の調査では積雪の少ない時期や暖かい日にだけ確認できる種だけしか積雪下の土壌中から確認できませんでした。一方でクロユキノミなどのトビムシ目は冬の始まりには土壌中から、雪が積もってからは雪から突き出ている樹木の幹の周辺でよく確認できます。今回の結果と考え合わせると、これら雪虫は一度雪上に現れたらあまり土壌中には戻らず春になるまで雪上(あるいは積雪の上層)で生活しているのかもしれません。

今回はごく一部の土壌を一度だけ調べただけの調査ですので、上記の仮説はまだ至らないことも多いですが、2月、3月にも同様に積雪下の土壌中の節足動物を調べてみたいと思います。

次回の雪虫しらべは2月15日(2月第三土曜日)です。雪を掘っても虫探しをしてみたい方のご参加をお待ちしています!