Archive for 9月, 2024

こども探鳥会の報告と定例探鳥会(9月)のご案内

水曜日, 9月 25th, 2024

9月のこども探鳥会の報告

令和6年9月14日(土)午前8時から9時30分
天気:晴れ、開始時気温25℃
参加者:大人7人、小学生4人

日中の最高気温が35℃を超える残暑の厳しい一日でした。日差しの下では暑くて日陰を探しながらの探鳥会でした。まつのやま学園のグラウンドには、セグロセキレイの親子が採餌に勤しんでいました。上空をチュウダイサギが飛び、トビが上昇気流に乗って大きな輪を描きながら高く上がっていきました。ホオジロがソングポストで囀り、林の中からはヤマガラやヒガラの囀りが聞こえていました。木の葉が茂っているのでなかなか姿をじっくりと観察できませんでしたが、飛ぶ姿をいろいろと見ることができました。鳥の他に、野の草花や虫たちの観察も楽しかったです。

確認できた鳥(15種):キジバト、チュウダイサギ、トビ、オオアカゲラ、カケス、ハシブトガラス、ヤマガラ、ヒガラ、ヒヨドリ、メジロ、ニュウナイスズメ、スズメ、セグロセキレイ、カワラヒワ、ホオジロ

探鳥会の様子


▲野鳥観察をする参加者


▲良いお天気の中で野鳥観察をする皆さん


▲チュウダイサギ


▲セグロセキレイの幼鳥



▲輪を描きながら上昇するトビ
羽が生え変わるのでしょうか、羽が大部抜けています。

 

9月の定例探鳥会のご案内

ワシタカ類の夏鳥や、アカショウビンやブッポウソウなどの夏鳥は南方への旅立つ時期です。また、移動する野鳥や冬羽への生え替わりなど、野鳥の暮らしが変わる時期でもあります。新しい出会いを求めて探鳥会に参加してみませんか。

【日 時】令和6年9月28日(土)5時30分~8時30分
【集合地】「森の学校」キョロロ駐車場
【日 程】5:30 探鳥会開始
     8:20 鳥合わせ・情報交換
     8:30 終了予定

 

【イベント報告】キョロロでチョウ類モニタリング研修を開催

木曜日, 9月 19th, 2024

9月8日(日)にキョロロを会場とした日本チョウ類保全協会のチョウ類トランセクト調査の研修会が開催されました。

自然環境は多種多様な要素の複雑な組み合わせによって成り立っています。気温や降水量、生息する生物が変化すれば否応なしに自然は変化します。しかしながら多様かつ複雑な自然の変化を理解するにはその変化を示す「指標」が必要になります。環境の変化に敏感であり、比較的調べ易いチョウ類は「環境指標生物」として世界中で調査活動が行われています。今回の研修では身近な環境に生息するチョウの種や数を継続的に調べるトランセクト調査法の基礎と、調査で得られた結果を世界中の人々と共有し環境保全に貢献する方法を学びました。

 講師は日本チョウ類保協会事務局長の中村康弘先生。研修会は前半をトランセクト調査に関する講義、後半をフィールド実習として開催されました。


▲研修会前半のトランセクト調査法の講義


▲研修後半のトランセクト調査法のフィールド実習

今回の研修会で学んだトランセクト調査法はチョウを採集せず、特定のルートを歩きながら目視でチョウを同定・カウントするというもの。中村先生によると、最初は難しいが地域で頻出する30種程度のチョウが同定できるようになれば調査可能とのことでした。慣れてしまえば紙と筆記用具だけでできる点はお手軽な調査といえるのかもしれません。

研修会では調査方法のマニュアルやチョウの識別ガイド冊子なども配布され、参加者の皆さんは中村先生のお話を聞いた入り、冊子を見ながら興味深く調査方法を学んでいました。

今回の研修はキョロロだけでなく日本チョウ類保全協会が様々なフィールド・施設で開催しています。今回の研修に参加できなかった方やもう一度参加したい方は、こちらの日本チョウ類保全協会のHPに今後の予定が記載されていますので、是非一度目を通してみて下さい。

アメリカザリガニを徹底解剖!博物館実習生作成の展示

日曜日, 9月 15th, 2024

キョロロ通信をご覧の皆さん、はじめまして。

この度、博物館実習でお世話になっております、帝京科学大学の大桃諒弥と南九州大学の野中章人と申します。

9月5日から15日の10日間、キョロロで里山体験学習や外来種駆除、収蔵標本の管理など様々なことを学んだ本実習、その大詰めとして、「アメリカザリガニとキョロロの池」と題した展示の作成を担当させて頂くことになりました

古くから知られ、最も身近な外来生物の一種であるアメリカザリガニ。
キョロロ敷地内のため池でも2020年の初確認から個体数を増やし続け、松之山が育んできた豊かな里山環境は甚大な被害を被っています。そんな中で、昨年度には条件付特定外来生物への指定がなされるなど、本種を取り巻く状況も確実に変化しつつあります。
アメリカザリガニと彼らが及ぼす影響、それらに私たちはどう向き合えばよいのか。本展示が、それらを改めて見つめ直すきっかけとなれば幸いです。

本展示では、解説パネルだけでなく、キョロロの特徴のひとつでもあるハンズオン展示としてクイズパネルや実際にアメリカザリガニの駆除活動に使用しているかご罠を展示し、子ども達にも楽しめるよう工夫を凝らしています。

私たちが一生懸命作った展示です。
キョロロを訪れた際はぜひ、ご覧になってみて下さい。