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8月のハナアブの調査

火曜日, 8月 17th, 2021

8月14日のハナアブしらべはここ連日の雨と重なってしまい中止となってしまいました。去年8月はハナアブしらべがありませんでしたので、8月のハナアブの記録がほぼない状態でした。8月の記録を埋めるべく、天気がやや回復した隙を見て16日にキョロロ周辺で一人さみしげにハナアブを調査してみました(予定していた大厳寺高原は天気が怪しそうだったため変更しました)。今回、ハナアブやその他のハエ、ハチ、アリ、チョウなどの昆虫を多く集めていたのは、山菜として有名なウドや、触れるとかぶれることのあるヌルデの花でした。天気は終始曇りで、これらの花を中心にハナアブを見回っていましたが、あまりハナアブの個体数は多くない印象でした。吸血性のアブの数が多く、体の周りをブンブン飛び回り、音的に賑やかな調査でもありました。

結果は以下の9種のハナアブを採集できました。新潟県未記録の種も含まれていましたが、全ての種が去年からの調査で既に確認されているものでした。

①フタガタハラブトハナアブ 1♂ (十日町市未記録)

②シマアシブトハナアブ 1♂ (十日町市未記録)

③キヒゲアシブトハナアブ 1♀ (新潟県未記録)

④ナミルリイロハラナガハナアブ 1♂ (松之山未記録)

⑤ホソヒラタアブ 1♂ (松之山未記録)

⑥ホソヒメヒラタアブ 1♂1♀ (松之山未記録)

⑦ツヤヒラタアブ 1♀ (十日町市未記録)

⑧オオヒメヒラタアブ 1♀ (松之山未記録)

⑨キアシマメヒラタアブ 1♂2♀ (十日町市未記録)

①のマルハナバチのような見た目をしているフタガタハラブトハナアブはブログでは紹介していませんでしたが、今年6-7月の個人的な調査で複数個体をキョロロ周辺で確認していました。⑧のオオヒメヒラタアブは前回のハナアブしらべで初めて松之山で確認されたものです。今回は松之山で新たに発見されたハナアブはいませんでしたが、今回得られた9種は全て8月の記録がなかったものです。このようなデータもハナアブの生態を知る上で重要な情報となります。

次回のハナアブ調査は9月11日に行う予定です。暑い夏が過ぎて秋を迎えると一般的な昆虫同様にハナアブの個体数・種数も増えると思われます。これは去年のハナアブしらべのデータからも言えそうです。また、あの新種の可能性があるハナアブの近縁種シロスジベッコウハナアブは去年の秋、産卵のためクロスズメバチの巣に侵入しようとしているところを確認しています(採集はできませんでした)。次回のハナアブしらべの成果はぜひ期待したいところです(吸血アブの数も減っているでしょう!)。皆様のご参加お待ちしております!