小正月の伝統行事イベント「若木迎え・どんど焼き・花餅かざり」を1/7(日)に開催しました。
新年の恵みを祈り、家内安全・無病息災を祈る、雪里松之山の小正月の伝統行事です。
キョロロでは自然のめぐみを展示やイベント、研究活動等様々な博物館活動に活用しています。自然のめぐみに感謝する小正月の伝統行事を、毎年参加者と地域の皆さんと共に継承し開催しています。皆様に一刻も早く平穏な日々が訪れますよう、雪里松之山からお祈り申し上げます。
まずは「若木迎え」をキョロロの森で行いました。みなさんスノーシューを装着して、森に向かってさぁ出発です!
周囲の森は昨夜からの降雪で雪景色。例年にない小雪で雪面は歩きやすい状態でした。
若木迎えは約50年ほど前まで松之山の各集落で行われてきましたが、薪を燃料として使わなくなった現在では行われなくなり、地域内で一度途絶えた伝統行事です。
今では市史や文献などでしか垣間見ることができないこの伝統行事ですが、キョロロでは体験イベントとして復活・開催し、住民と参加者との交流を通して継承しています。
今年の恵方(東北東やや東)に向かって祭壇を作り、旧年の感謝と新年の恵みを祈念しました。
その後、周辺の若木、枝を伐りました。
小雪の今年は多くの木々がまだ雪に埋まっていないため枝も伐りやすく、ブナやコナラ、リョウブやオオバクロモジなどの木々を伐ることができました。
若木迎えは「木伐り正月」とも呼ばれ、1/11~14の間に行われることが多かったそうです。
若木迎えで伐ってきた枝を囲炉裏で燃やして煙を浴びると若返る、体が丈夫になるという言い習わしがあります。
キョロロでは伐ってきた木を、藁でつくった賽の神に刺し入れ、いっしょに燃やします。
年男年女のみなさんや子どもたち中心に点火していただき、豪快に燃え上がるサイノカミです。
カラムシの茎でつくった「トボシ」を使って、火を分け点火します。
今年も豪快に炎に包まれ、藁もきれいに燃え落ちました。
けむりと共に舞い上がった黒い藁の燃えカスが、雪の上に刺さると不作、横に落ちると豊作という言い習わしがあります。
今日の燃えカスは全て横向きに落ちてきましたので、今年は豊作間違いなしですね!
今年はスルメやニシンを焼いていただき味わいました。
その後館内に移動し、花餅かざりを作りました。
今年も5色の花餅を用意しました。雪に覆われ花のないこの時期に行われてきた小正月の伝統行事です。
まずは参加者全員でダンゴの木(ミズキ)の枝先に花餅や飾りの煎餅を飾り、展示用の花餅飾りを作りました。
枝いっぱいについた花餅。館内はまるで花が咲いたような晴れやかな雰囲気になりました!
その後、お持ち帰り用の花餅飾りをご家族ごとに作りました。
みなさん各々素敵な花餅飾りが完成しました!
事前準備には友の会の皆さまからご協力いただきました。大変ありがとうございました。
今年も無事に小正月の伝統行事体験イベントを開催することができました。
良い年になりますよう、雪里松之山からお祈り申し上げます。