色素異常のアマガエル2種類展示中

今年の6月末から7月中旬までにキョロロのお客様から色素異常のアマガエル複数個体が届けられています。この時期はアマガエルのオタマジャクシが変態して上陸し始める頃で、田んぼ周辺などの水辺でたくさんの子ガエルを見ることができます。その中から低確率で発見できる水色のアマガエルとやや透明感のある茶色っぽいアマガエルを提供して頂きました。

アマガエルの皮膚の色は3種類の色素胞が組み合わさってできていて、その色素胞は表面側から内側に向かって黄色素胞、虹色素胞、黒色素胞の順に並んでいます。

水色のアマガエルはこの3種類のうちの黄色素胞がない状態または極度に凝縮した状態で、その下の虹色素胞が青色の光をそのまま反射することでそのように見えます。水色のタイプは数か月すると緑色に戻る例も多いようで、キョロロに届けられた水色アマガエル2個体のうち、片方はすでに緑色が混じり始めています(下の写真)。今年は見せて頂いただけのものも含めると3個体も届けられ、今年は水色アマガエルの発生確率が高めだったのかもしれません。

 続いてやや透明感のある茶色っ ぽいアマガエルは虹色素胞がない状態です。この色素胞はおなかや目の虹彩の白っぽい色にも強く関係しており、これがないと体全体(特におなか側)に透明感がでて、目は虹彩(瞳の周りの部分)も含んだ全体が黒くなります(下の写真)。

 このような色素異常の個体は、5万~10万分の一の確率で生まれるという情報があるように非常に珍しい個体です。最近、色素異常の生き物の記事がよく見られるようになり、探してみよう思う方も増え、発見される確率も増えているのかもしれませんね。ご提供いて頂いた皆様誠にありがとうございました。これからしばらくの間アマガエルの水槽で展示をする予定ですので、ぜひ見に来てください。

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