【イベント報告】キョロロでチョウ類モニタリング研修を開催
木曜日, 9月 19th, 20249月8日(日)にキョロロを会場とした日本チョウ類保全協会のチョウ類トランセクト調査の研修会が開催されました。
自然環境は多種多様な要素の複雑な組み合わせによって成り立っています。気温や降水量、生息する生物が変化すれば否応なしに自然は変化します。しかしながら多様かつ複雑な自然の変化を理解するにはその変化を示す「指標」が必要になります。環境の変化に敏感であり、比較的調べ易いチョウ類は「環境指標生物」として世界中で調査活動が行われています。今回の研修では身近な環境に生息するチョウの種や数を継続的に調べるトランセクト調査法の基礎と、調査で得られた結果を世界中の人々と共有し環境保全に貢献する方法を学びました。
講師は日本チョウ類保協会事務局長の中村康弘先生。研修会は前半をトランセクト調査に関する講義、後半をフィールド実習として開催されました。
▲研修会前半のトランセクト調査法の講義
▲研修後半のトランセクト調査法のフィールド実習
今回の研修会で学んだトランセクト調査法はチョウを採集せず、特定のルートを歩きながら目視でチョウを同定・カウントするというもの。中村先生によると、最初は難しいが地域で頻出する30種程度のチョウが同定できるようになれば調査可能とのことでした。慣れてしまえば紙と筆記用具だけでできる点はお手軽な調査といえるのかもしれません。
研修会では調査方法のマニュアルやチョウの識別ガイド冊子なども配布され、参加者の皆さんは中村先生のお話を聞いた入り、冊子を見ながら興味深く調査方法を学んでいました。
今回の研修はキョロロだけでなく日本チョウ類保全協会が様々なフィールド・施設で開催しています。今回の研修に参加できなかった方やもう一度参加したい方は、こちらの日本チョウ類保全協会のHPに今後の予定が記載されていますので、是非一度目を通してみて下さい。