春季企画展「The昆虫採集展」の投票結果

2021年3月20日から始まった「The昆虫採集展」は7月11日をもって終了しました。この期間中も新型コロナの影響が続いていましたが、例年並みのご来館者数となりました。誠にありがとうございました。本企画展では様々な昆虫採集方法を紹介し、その中でよく使われる採集方法10種類について人気投票を設けていましたのでその結果をお知らせします。今回は157名のお客様に投票していただきました。

 まず投票者の性別構成は男性41%・女性46%と、女性の方が5%も多い結果となりました。去年夏の企画展「虫のスゴ技展」では男性51.9%・女性43.6%で男性が8.3%多く、今回の企画展は比較的女性に関心を持たれる内容だったのかもしれません。投票者の年齢構成については、0~14歳までが48%を占めていました。前回の夏の企画展では(年齢区分が異なります)、10代未満が56.1%であり、今回の企画展は明らかに投票者の年齢層が全体的に高めであることがわかります。30代以上で比べると、今回が23%、前回が13.6%となっています。内容が少し大人向けだったのだと思います。年齢構成を男性・女性で比較すると、前回と似た傾向が出ていました。男性では若い年齢層、特に0~14歳が60%と多く、女性では0~14歳が41%でそれ以降の年齢層が全体的に多くなりました。

 さて肝心の採集方法の投票では「好きな、または、やってみたい昆虫採集方法」で第三位まで選んでいただきました。最も人気だったのは、「第一位」において2位と大差をつけて1位だった「⑩ライトトラップ」でした。暗闇の中でカブトムシやクワガタなどの人気昆虫が飛んでくるかもしれないというドキドキ・ワクワクの採集方法なので1位もうなずけますね。2位も3位と大差をつけての「①捕虫網」でした。昆虫採集の王道ともいえる最もシンプルかつ応用のきく方法でやはり人気でした。3位以下は接戦で、3位が「⑧ツルグレン装置」4位が「⑦イエローパントラップ」でした。第一位から第三位までの合計、すなわち投票券に書かれた数の多さの第4位まででは、「第一位」の上位3位の順位に「⑥ピットフォールトラップ」が2位で割り込んだ形となりました。「⑥ピットフォールトラップ」は一番やりたいわけではないけれど、第二位・第三位で上位に上がってくる名脇役のような存在でした。一方「⑦イエローパントラップ」は「第一位」では4位でしたが、「第一~三位合計」では9位と低い順位でした。男女で比較すると「第一~三位合計」では順位は変わらず、「第一位」では男性で3位に「⑦イエローパントラップ」と同列で「②ビーティング」が来ているのが特徴的でした。

 全体として1位2位に「ライトトラップ」「捕虫網」が来るのはなんとなく予想できましたが、それ以降は何も予想がつかず、3位「ツルグレン装置」、4位「イエローパントラップ」が来たのは面白く思いました。「ツルグレン装置」は普段は小さすぎて捕まえにくい微小な虫を一気に採集でき、顕微鏡を通してミクロな世界をのぞけるところに魅力があったのだと思います。また、これを1位に選んだ方から「なんかかっこいい」というコメントもありました。「イエローパントラップ」は黄色い容器と水と洗剤のみでできるお手軽さがよかったようで、これを1位に選んだ方から「すぐにできそう」などのコメントがありました。

 今回の企画展で様々な昆虫採集方法を知っていただき、昆虫採集をより楽しんでいただければ幸いです。一方で特に人口が比較的多い地域ではカブトムシやクワガタを採集できるノムラホイホイなどのトラップが仕掛けられたまま放置されている状態が多く目撃され、問題になっています。このような問題が大きくなると、ある地域のように「トラップ採集禁止」の規制がかかってしまうかもしれません。ぜひ採集マナーも守った上で採集していただくようお願い致します。

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