Archive for 8月, 2023

【キョロロ友の会】会員限定企画「モリノカタリバ(8月)」ミニ講話:ブナの豊凶とクマの出没について

水曜日, 8月 23rd, 2023

\友の会会員限定企画/
「モリノカタリバ」みんなでいきものカタリあおう!友の会会員のみなさんと、季節の自然に関する情報交換やミニ講話などで、里山の生物多様性について楽しく学び語りあうざっくばらんな定例会を今年度からスタートしました。第4回目(8/25)は学芸員によるミニ講話です。最近市内でも目撃が増加しているツキノワグマとブナの豊凶の関係がテーマとします。金曜の夜、お気軽にご参加ください。
【時間】18:30~19:30
【定員】20名程度(お申込み時に氏名・会員番号をお伝えください)
【主催】「森の学校」キョロロ友の会

2023年8月のハナアブしらべの結果報告

日曜日, 8月 20th, 2023

今月8月のハナアブしらべはここのところの猛暑のため、より涼しくハナアブが多いであろう松之山の高標高地、天水山で実施されました。去年は天水山では登山口周辺で採集していましたが、今回は初の試みで、天水山の山頂まで登りました。山頂にはチョウやハエ、ハチなどの主に飛翔して移動する昆虫が集まる習性があるためです。約200mの高低差をゆっくり虫を探しながら登り、山頂では時間を多めにとって採集しました。一番期待していた山頂では思ったほどハナアブはいませんでしたが、全体としては素晴らしい成果が得られました。

今回は9種が採集され、そのうちの4種(キオビハラボソヒラタアブ、クロハラハナダカチビハナアブ、オオモモブトハナアブ、スズキフタモンハナアブ)は松之山未記録種でした。全体的にハナアブ科の個体数は少ないように思えましたが、採集された種の約半分が松之山未記録種という過去にないほど新発見に恵まれた回となりました。数年間調べ続けても次々と見つかる新発見種。自然の奥深さを感じずにはいられません。

① ホソヒラタアブ 4メス
② マダラコシボソハナアブ 1オス
③ キオビハラボソヒラタアブ(松之山未記録) 1オス
④ ヨコジマオオヒラタアブ 2オス
⑤ オオハナアブ 1オス
⑥ ミナミヒメヒラタアブ 1オス
⑦ クロハラハナダカチビハナアブ(松之山未記録) 1オス
⑧ オオモモブトハナアブ(松之山未記録) 1オス
⑨ スズキフタモンハナアブ(松之山未記録) 1オス

③キオビハラボソヒラタブは、私が初めて認識した種でした。魚沼市で採集記録があります。⑦クロハラハナダカチビハナアブは、本種かその近縁種と思われるメスがキョロロ周辺で採集されていましたが、オスでないと正確な同定ができませんでした。今回オスが採集されたことにより、種を確定することができました。形が一般的なハナアブらしくなく小型であるため、見逃しやすい種だと思われます。県内の記録は文献記録のみでは確定できないため、その記録の元となった標本を調査するしかありません。⑧オオモモブトハナアブは今回最も迫力のある種でした。名前の通り、後ろの脚のももの部分が異常に肥大します。糸魚川市から記録があります。⑨スズキフタモンハナアブは木の幹にとまっていることも多く、なかなか見つけづらい種かもしれません。三条市、魚沼市から記録があります。

今回はキョロロのインターン生1名と一般参加者6名の方々にご協力いただきました。標高が870~1088 mとやや涼しめとはいえ蒸し暑い中、山道を登りながら、精力的に調査をしていただきました。その努力が実り、今回の素晴らしい成果につながったのだと思います。次回のハナアブしらべは9月16日(土)に行われます。春~初夏の間に次いで最も多様性が高くなる時期ですので、ぜひ次回もご期待ください。皆様のご参加をお待ちしております。

【募集開始】いきものだらけの冒険キャンプ第2弾(9月開催)

月曜日, 8月 14th, 2023

里山の生物多様性を探究する2日間の「いきものだらけの冒険キャンプ(モニターツアー)」第2弾(9月9日-10日)のお申込みページが公開となりました。
7月に第1弾に引き続き、キョロロや大厳寺高原キャンプ場を舞台として、生き物採集や観察・探究学習・キャンプで里山の生物多様性に触れる冒険に出発だ!
内容&お申込みページはこちらから
▶▶▶ https://shokugyotaiken.com/event/214(外部サイトになります)

\生物多様性×探究×キャンプ/
日本遺産「究極の雪国とおかまち」十日町市の里山の生物多様性を探究的に体験する親子モニター向けツアー「いきものだらけの冒険キャンプ(月)」の第1弾回顧7月29日(土)-30日(日)に開催しました。里山多様な環境でたくさんの生き物と出会い、様々な体験で発見や驚きを楽しみ、探究深くキャンプイベントです!宿泊です!地はブナ林に囲まれた越後妻有大厳寺高原キャンプ場。 里山の生物多様性について、自然科学館やキャンプ場を舞台に体験的に見る、生き物だらけの2日間。の生物多様性に触れる冒険に出発だ!
内容&お申込みページはこちらから
▶▶▶ https://shokugyotaiken.com/event/214(外部サイトになります)

<7月の様子はこちら>
・いきものだらけの冒険キャンプ(1日目)里山の生物多様性を探究する夏旅モニターツアー(7月開催)
http://www.matsunoyama.com/kyororo/blog/?p=11158
・いきものだらけの冒険キャンプ(2日目)里山の生物多様性を探究する夏旅モニターツアー(7月開催)
http://www.matsunoyama.com/kyororo/blog/?p=11196



▲里山の生き物探検

▲キョロロ生物部

▲夜の昆虫探検

▲バードウォッチング

▲ブナ林散策

▲ミニ図鑑づくり

▲7月開催の参加者の皆さん